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2019年11月01日

イギリスの労働者の8割がバーンアウト状態にある

2017年、保険・資産運用会社アクサが行なった4000人のイギリス人労働者を対象に行われた調査によると、イギリスの労働者の8割が、週に一度はバーンアウト状態を経験し、1割が常にそのような状態にあるそうです、

ストレスの内容として、仕事でのプレッシャー、金銭的な不安、そして、健康状態が最も頻繁なストレスの原因として挙がりました。


ストレスと強い関係があるとされるものとして、近年の技術発展によってもたらされた「常に仕事モード(always on)」が考えられます。6割の労働者が仕事外の時間帯でも電話を受け取り、メールをチェックすると答えました。

健康面での不安は、7割が肥満を挙げ、4割が彼らのパートナーの肥満を挙げました。また、7割が給料に関する不安、6割が生活に関わる費用を払えるかどうかを不安視していました。

また男女間での違いもありました。女性労働者の4割が個人の財政面に関する不安、そして、家族や友人の健康に対して不安に思うのに対し、男性の場合、4割が仕事に対する不安、3割が財政面に関する不安を抱えていました。

場所別に見ると、カーディフが最もストレスが高い地域で、9割の労働者が1週間のうちで一度は高いストレスを感じると答えていました(ベルファストとシェフィールドが続く)。

ストレスに対処するために、5割はテレビを見て、4割は音楽を聴いたり、読書をする。3割はお酒を飲み、1割がタバコを吸うと答えました。また3分の1の労働者は運動をすると答えました。


参照
https://www.axa.co.uk/newsroom/media-releases/2017/generation-stress-research/
posted by ヤス at 22:42| Comment(0) | 健康・メンタルヘルス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年09月07日

なぜ森林浴が体にいいのか

現代人は「自然欠乏症」だと言われています。近代化が進み、自然にふれることが少なくなったからです。国連のデータでは2050年に地球人口の75%が都市部に住むようになると報告されています。今でさえアメリカ人は9割以上の時間を屋内で過ごしています。

日本では森林医学研究会が設立され、森林が人間の健康にいかに良い影響をするかを研究し、森林浴の教育をしています。日本は都市化を進める一方で、森林が多い国です。森林が国土の3分の2を占めるものの、国民の多くが都市部に住んでいます。こうした環境が影響して、森林浴が生まれたのかもしれません。森林浴では、森の中を歩きながら五感に注意を払います。


日本では1982年に森林浴を推奨するプログラムが始まり、2004年から科学的な実験が、緑豊かな飯山という地区で始まりました。現在では毎年250万人がストレス軽減や健康促進のために森を訪れています。


森林浴の研究で有名な李教授は、医学生時代に多大なストレスを抱え、その時に森林でキャンプをして、その癒やし効果に興味を持ちました。その後、なぜ森が健康に良いのかを研究し始めました。森で時間を過ごすことが、ストレス、不安、うつ病、そして、怒りを軽減し、免疫力や心配機能の向上につながることがわかりました。

人間には生物的に自然と繋がりたいというニースがあるそうです。20年ほど前にアメリカの生物学者、ウィルソンが人間は自然界と繋がりたいと思うように作られていて、だから、自然にいると健康になると述べています。


ある研究では東京で働く中年のビジネスパーソンを取り上げました。彼らはストレスを溜め、不眠に悩んでいました。研究中、彼らは普段、都市部を歩くのと同じ時間、自然の中を歩きました。自然の中を歩くことで、彼れらの不安は下がり、よく、また長く眠ることができました。また午後の散歩の方が、午前の散歩よりも効果があることもわかりました。

別の研究では自然または都市部を歩く前と後で、彼らの気分を調べました。ウォーキングの数々の研究では、屋外であればどこでも歩くと、うつ、不安、怒りを軽減すると報告されていましたが、李教授の研究では森の中を歩いた場合だけ、人々の活力が増加し、疲労感が低下しました。

木々がなぜ私たちの健康に良いのか。理由は2つあり、1つは自然の中の大量の酸素、そしてもう1つが植物の放つ化学物質、フィトンチッドです。フィトンチッドは木々の防衛機能であり、バクテリア、害虫、カビなどから木を守ってくれます。フィトンチッドによって、身体的なストレスが減り、血圧や心拍数が下がります。松、杉などの常緑樹は多くのフィトンチッドを放出するので、こうした木々の間を歩くことは非常に有効です。

森林浴をするには、別に森の奥に行く必要はなく、体の感覚に任せて森の中を歩いていきます。葉っぱの緑の色に目を向ける人もいれば、木々が風に揺れる音に耳を向ける人もいます。五感を働かせて、森を体感していきます。焦らず、ゆっくりと森を歩きます。

またヨガ、瞑想などのアクティビティーをすることもいいでしょう。その他、詩を書いたり、ピクニックをしたり、植物を勉強するのもいいでしょう。静寂を楽しみましょう。人間が全く介入していない自然の音を聞けるかもしれません。静寂には癒し効果があります。葉っぱが揺れる音、水が滴る音、小鳥のさえずりなど。自然に触れることで、私たちはより大きなものの一部だと認識できます。


参照
https://greatergood.berkeley.edu/article/item/why_forest_bathing_is_good_for_your_health
posted by ヤス at 18:28| Comment(0) | 健康・メンタルヘルス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月16日

予防医療として注目される森林浴

日本医療センターの李教授は月に3日は森林浴をします。森林浴は癌、発作、胃腸腫瘍、うつ病、不安、ストレスに効果があるとされています。森林浴によって免疫力が高まり、血圧が下がり、よく眠れるようになります。


イギリスの森林保護機構は今(2019)年6月、森林浴を非医療介入法として、医学会でも使われるべきだと推薦しました。現在、イギリスでは、ボランティア活動、ガーデニング、クッキング、スポーツ、ふれあいを通しての「社会的処方(social prescribing )」が注目を集めていますが、自然の中でゆっくりすることも社会的処方として使えそうです。

森林浴は1980年代に日本で生まれたコンセプトです。近年の研究では森林浴によって血圧やコルチゾール値の低下、また集中力や記憶力の向上につながると報告されています。木々が放つフィトンチッドが免疫力を高めると言われています。日本の医療界では森林浴は健康のためによく使われています。

李教授は、森林浴は予防医学であり、治療法ではないと言います。現代社会において人は自然の中で時間を過ごさなくなってきました。日本人の8割が自然とかけ離れた場所に住み、アメリカ人は一日の時間の9割を室内で過ごします。しかし人間は本来、自然の中で過ごすようにできています。ケンブリッジ公爵夫人キャサリン妃も森林浴がイギリスでの利用を支持しています。

森林浴では森の中をただ(目的地を持たずに)歩きます。体が感じるように歩きます。ゆっくりと見るもの、聞こえるもの、匂いや感覚に注意を払います。木々や葉の色に注意を向けたり、水が流れる音を聞いたり、風や匂いを味わったりします。こうしたものに注意を向けることで「今ここ」に心を持ってくることができます。

イギリスでは今、日本より40年遅れている考え、科学的な実験を実施する研究者が増えつつあります。キングスカレッジの研究では、都会にいても、木々、青空、小鳥に囀りに触れることで心の健康度が上がったと報告されています。効果は実験後数時間しても保たれたそうです。自然のヒーリング効果はたった20分でも微量ながら見られるようです。


日本人585人を対象にした実験では、都市に住む人は常にストレッサーにさらされていて、それが健康上の問題(不安症、うつ病など)につながると述べています。自然を使ったアプローチはシンプルで、利用しやすく、費用のかからない手法だと言えます。

ちなみに社会的処方の考え方は、人の健康は雇用、住生活、借金、社会的孤独や文化といった様々な要素に影響されていると考えるもので、医者の診療に来る2割の患者は社会的な問題による症状だと考えられています。こうした症状に伝統的な医学的介入はあまり効果がなく、社会的処方のような活動に注目が集まっています。近年の実験では、社会的処方によって来診患者数が3割軽減したそうです。

今後も森林浴の科学的な実証が期待されます。

参照
https://www.theguardian.com/environment/2019/jun/08/forest-bathing-japanese-practice-in-west-wellbeing
posted by ヤス at 05:24| Comment(0) | 健康・メンタルヘルス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月03日

外発的動機とは何か

外発的動機とは、お金、名声、成績、評価など外的な報酬によって駆り立てられた行動のことを言います。外発的動機は、内発的動機と異なり、個人の外側から発生します。

例えば、本を読むにしても、それをすることで授業で良い成績がもらえるから、という人は、外的な強化(つまり良い成績)によって駆り立てられている外発的動機だと言えます。しかし新たなことを学ぶことが好きで読んでいるというのであれば、内発的な動機だと言えます。


外的動機で動く人は、その行動自体が面白くなかったり、心満たされるものでなかったとしてもその行動を取ります。

例えば、工場で働く人がいて、楽しくないルーティンな行動をしているとします。行動をする理由は給料がもらえるからです。つまり、外発的動機。

子供に何かをさせようとするとき、多くの人が、おもちゃやお菓子などを使いますが、あれらも外的な報酬(によって外発的動機を刺激していること)だと言えます。

外発的動機には目に見えないものも含まれます。例えば、賞賛や名声などです。両親から褒められるために部屋を掃除する子供もいるでしょう。聴衆からの賛辞が欲しくて俳優をする人もいるでしょう。これらのケースでは、目に見えるような報酬ではないですが、目に見えない心理的な外的報酬を求めています。

外発的動機は効果的か?
これらの例を見ると外発的動機によって、自分や他人を動かすのは非常に効果的だと言えます。この他には、ポイントカードがあるから特定のお店に行ったり、嫌いな仕事でも給料のためにやりこなすのは外発的動機です。


しかし外発的動機は逆火となって返ってくることがあります。つまり、これによって内発的動機を消しかねないのです。外発的動機が内発的動機を潰してしまうことを、過剰正当化と言います。つまり、本来内的に心を満たしてくれた行動が、外的な報酬によって、内発的な動機を刺激しなくなってしまい、その後、その行動をやめてしまうような現象です。

レッパーらの実験では、子供達が絵を描いて、一部の子供に対しては、それを周りから大げさに賞賛されます。その後、自由時間にまた絵を描くかと聞くと、賞賛を受けた子供はもう絵を描かなくなりました。賞賛をされなかった子供たちは絵を描き続けたそうです。

過剰正当化の原因の一説として、人が自分の行動を分析する習性がある、というのが挙がります。ある行動が外的に認識されたとき、その外的な報酬に多大な重要性を置くからだというもの。このほかの説として、外的な報酬をもらうことで、「遊び」だったものが、「仕事・義務」となる、というものもあります。

外発的な動機はパワフルですが、特に子供に対しては、注意が必要だと専門家は言います。

外発的動機は、興味が少ない時や、その行動をするための基本的なスキルがない時などに使えると考えられます。しかし、報酬量は過剰ではなく、特定の行動をとることに対して与えられるべきです。一度、内的な興味が沸き、基本的なスキルが身についたなら、外的報酬は無くしていくべきです。


僕が行った研究では、外発的動機は、心の病、恥の感覚、そして非倫理的な判断と関係があり、逆に内発的動機は良いメンタルヘルス、低レベルの恥、そして、倫理的な判断と関係がありました。非常に面白い概念だと思うので、今後も研究をしていこうと思います。

参照
https://www.verywellmind.com/what-is-extrinsic-motivation-2795164
posted by ヤス at 19:48| Comment(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月16日

自然に触れるだけでも良い健康効果

森林浴には、血圧低下、免疫機能向上、病気やトラウマからの回復を早めるなどの効果があります。2016年のメタ分析では、血圧の低下に森林浴が大きな効果があると報告されました。高血圧を妨げることで、心臓に負担がかからなくなり、扁桃炎や心臓病などの発症率が下がります

植物はフィトンチッドという化学物質を放出し、これが免疫力の向上につながります。森林浴をするとナチュラルキラー細胞が増えると言われますが、これはフィトンチッドによるところが多いです。李教授らの研究では、免疫力向上の効果が一ヶ月ほど続いたので、定期的な森林浴が薦められています。


また病気からの回復に関しても近年、研究が進んでいます。自然と触れることで回復力が高まります。ロジャー・ウルリッチが行なった有名な実験でも知られるように、病院から自然が眺められる部屋いるだけで回復が早まったというケースもあります。

自然とかけ離れ、また体をあまり動かさないことは健康に大きなダメージとなります。この大きな課題に対して自然は答えを提供してくれそうです。より自然と触れることが、心と体の健康をよくしていく一つの方法だと言えます。

参照
https://www.forestholidays.co.uk/forest-bathing-benefits/
posted by ヤス at 18:47| Comment(0) | 健康・メンタルヘルス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする