2012年06月04日

現状にハッピーは悪くない

僕がゲシュタルトセラピーにはまるきっかけとなったことの一つに「変化の逆説(Paradox of change)」というものがあります。

これはどういうことかというと、変化というのはしようと思って起きるのではなくて、今の自分を体験し切ったときに結果として起きる、ということです。

ゲシュタルトセラピーでは「今ここ」の気付きを重視します。なぜなら、心理的問題の多くが目の前にあることを気付かずに問題を自分で勝手に作ってしまっているからです。

当たり前のことに気付かないように意識的、無意識的にしてしまうことを回避(avoidance)と言います。

僕がよく陥りやすい状態は「現状満足は悪だ」という信念から、常に喉の渇いた状態、ハングリーな状態でいなければならない、と心のどこかが思ってしまい、何か余計に自分を疲れさせる状態です。

何か、次のゴールへ、次のゴールへと目線が行き、現状のすばらしさをそれほど感じない。それだけに余計に苦労する、ということも多々、経験しました。

逆説の変化を説く、アーノルド・ベイサー(Arnold Beisser)博士は「次の場所へと動くためには、まずは自分がいる場所の足場を固める必要がある」と言っています。

これは僕にとって非常に有効なアドバイスでした。

次のゴールに行くためには、まずは今の現状を体験し尽くすこと。今、自分が持っているものを一つ一つ確認すること。この作業は自分を安心させてくれました。喉渇き状態から、安心状態へ。

安心状態を作れれば、次のゴールへも楽に進むことができます。喉渇き状態では、自分に無いものに目がいってしまい、「もっと、もっと」と窮屈な心の状態になってしまいます。もちろん、上を目指す、という意味では喉渇き状態がいいのかもしれません。

しかし、そればかりで自分を苦しめているのであれば、自分のあるものを見つめる、そして現状満足をしてみるのが非常に有効です。

京都、龍安寺の知足の蹲踞(つくばい) には「吾唯知足(我、足るを知る)」の文字が書かれています。相対的な幸せだけを追い続けると、きりが無く、満足できず、不幸や欠如感を味わい続けるだけなのかもしれません。

もし自分が現状のハッピーにもっと気付き、相対的な幸せを追うことをやめたら、自分は何をするだろうか、と日曜の夕方、スタバでノートに書き込んでいました♪非常に良い時間でした。

「今ここ」を体験するならヨガが効果的です。



ゲシュタルトに興味がある方は、授業で必須図書だった以下の本がオススメです;
ゲシュタルト療法―その理論と実際
ゲシュタルト療法バーベイティム

ノートはモレスキンがオススメ!書き心地が良いです。



参照
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%BE%8D%E5%AE%89%E5%AF%BA
http://www.happy-1life.com/waretada.htm
posted by ヤス at 15:17| Comment(0) | TrackBack(0) | ゲシュタルト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック