2012年06月05日

シーシュポスの神話 The Myth of Sisyphus

カリフォルニアでは

週に最低1時間はセラピー監督者と

セッションを持つことが決められていますが、

今日はゲシュタルトと関係する神話

「シーシュポスの神話」(カミュ著)

というのを教わりました。

シーシュポスの神話 (新潮文庫)

ウィキペディアによると以下のように

書かれています。

以下、抜粋。

シーシュポスは神々の怒りを買ってしまい、

大きな岩を山頂に押して運ぶという罰を受けた。

彼は神々の言い付け通りに岩を運ぶのだが、

山頂に運び終えたその瞬間に岩は転がり落ちてしまう。

同じ動作を何度繰り返しても、

結局は同じ結果にしかならないのだった。

カミュはここで、

人は皆いずれは死んで全ては水泡に帰す事を

承知しているにも拘わらず、

それでも生き続ける人間の姿を、

そして人類全体の運命を描き出した。


抜粋、以上。

http://tinyurl.com/7vd6m2t


私たちはほぼ多くの時間を

自動的に生きることを選んで、

人生の時間を過ごしています。

つまり、シーシュポスの話では

岩を持って山を登ることを

多くの場合自動的に選んでいます。

だから、

「登るか、登らないか」とか

「なぜ登るのか」といった質問よりも、

「どのように登るのか」

ということが大事になってくる。


ゲシュタルトセラピーでも

クライアントの行動や心理について

「なぜか」ということはあまり重視せず、

「どのように」ということを重視します。

そうすることで、

症状に動きが出て、

そこから気付きが生まれ、

変化のきっかけとなっていきます。

「なぜ」に集中してしまうと、

物事が固定化
され、

本来はプロセスである症状も、

固体として考えられ、

そこには新たな気付きが生まれにくく、

変化も生まれにくい。

「なぜ」よりも「どのように」

プロセスが新たな気付きにつながる。


セラピーでももっと重視していきたい点です。


ゲシュタルトを勉強したい人は以下の本がオススメです。
ゲシュタルト療法―その理論と実際
ゲシュタルト療法バーベイティム

神話に興味がある方はこちら;
決定版 心をそだてる 松谷みよ子の日本の神話
世界神話事典 世界の神々の誕生 (角川ソフィア文庫)




posted by ヤス at 14:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 授業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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