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2012年09月06日

感情複雑度高いアジア人カップル




アリゾナ大のミシェル・シオタ教授らの実験によると

アジア系アメリカ人カップル(両者ともアジア系アメリカ人)の方が

ヨーロッパ系アメリカ人カップルよりも

感情複雑度(Emotional Complexity)が高い、

ということがわかったそうです。


感情複雑度とは

同じ出来事に対して

ネガティブ感情とポジティブ感情の

両方ともを感じる度合いのことで、

これが極端に低いと

ある出来事に対して

ネガティブかポジティブか

どちらか一方しか感じられないことを意味します。



実験に協力したカップルは

両者ともがヨーロッパ系アメリカ人であるか、

アジア系アメリカ人であるかのカップルです。


カップルは4つのテーマに関して会話をします。

その間に、話し手と聞き手が

どういった感情を感じているのかを調べ、

感情複雑度を導き出しました。

今回、ポジティブ感情と定義されたのは

「愛情」という感情で、

ネガティブ感情として定義された感情は

怒り、さげすみ、侮辱の3つです。


これはバロンという学者たちによって、

カップルの長期的な関係性の成功を予測する

トップ3のネガティブ感情だと、

調べられたからだそうです。



実験の結果は、

ヨーロッパ系アメリカ人カップルは

アジア系アメリカ人のカップルと比べると

ネガティブ感情トップ3(怒り、さげすみ、侮辱)

を感じているときは

愛情を感じることができない、

また、こういったネガティブ感情を

カップル関係においてより驚異的だと感じる

傾向が強いという結果が出たそうです。



研究者たちの解釈では

ヨーロッパとアジアの民族的な知識の違いが

これに影響しているのでは、

と考えられています。


シマック教授らによると、

民族的知識の方が文化的な要素(「個人主義か集団主義か」など)よりも

人には大きく影響することがわかっています。


ヨーロッパの民族的知識は、

というとアリストテス的な考え方が挙がります。

アリストテレス的な考え方とは、

1.自己同一性の法則・・・もしAが真実であれば、それは永遠に真実だ。

2.非矛盾の法則・・・「A」は「Aでないもの」と同じではない。

3.非中間の法則・・・物事は真か偽のどちらかである。

という考え方。

これらの法則を基にすると、

ポジティブとネガティブといった

対立する感情が並立することは

考えられなくなります。



これに対して東アジアで

重んじられる民族的知識というと

孔子、道教、仏教といった哲学があります。

これらの教えは

1.矛盾の原理・・・対立する2者が並立し、どちらも真である。

2.変化の原理・・・全ては常に変化している。知識は固体ではなく流動体である。

3.全体性の原理・・・世界の万物は互いに影響しあっている。

といったことを重視します。


この教えに沿うと

感情複雑度は高くなります。



「ケンカするほど仲がいい」

という表現が日本語にはあります。

こういった表現、英語にはありません。

もちろん無理やり訳すことはできますが、

アメリカ人がそんなことを言うのを

聞いたことがありません。

こういった表現があるのも

感情的複雑度の高いことの表れなのかもしれません。



参照

Shiota, M., Campos, B., Gonzaga, G., Keltner., D., & Peng, K. (2010).
"I love you but...: Cultural differences in complexity of emotional experience
during interaction with a romantic partner."
Cognition And Emotion, 24(5), 786-799.

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posted by ヤス at 15:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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