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2015年01月01日

中国の一人っ子政策が子供に及ぼす心理影響

中国では1979年から、その人口増加を防ぐために一人っ子政策が施行されています。彼らは家で「小さな帝王」と呼ばれているそうです。


最近の研究でわかった事は一人っ子政策の下で生まれた子供はそれ以前に生まれた子供よりも信頼度が低く、競争力が弱く、悲観的で、良心が低く、リスクをより恐れるという結果が出たそうです。

このレポートを書いた一人リサ・キャメロン(Lisa Cameron)は「信頼度が低い事は、日常生活での社交面だけではなく、ビジネスの交渉などでも非常に悪影響だ」と述べています。

キャメロンら、オーストラリアのモナシュ大学(Monash University)のグループはこういったレポートをオンラインジャーナルに出版しました。キャメロンらは「同じような結果は、中国の近代都市以外の場所では見られなかった」としています。

実験では421人の北京に住む男女を集めました。彼らはみな誕生日が一人っ子政策が始まった日の前後8年以内にあります。1975年生まれの参加者中、27%が一人っ子。1980年では82%。1983年では91%までに上ります。参加者は北京在住者より少し学歴は高いもののそれ以外の面では平均的な北京在住者の値を示したそうです。

参加者は利他主義性、信頼度、リスクへの態度、競争力を計る性格調査を受けました。参加者の年齢や、中国の観念に対する意見などは結果に影響しなかったそうです。


北京師範大学(Beijing Normal University)の心理学者ゾウ・ホン(Zou Hong):「中国の家庭の一人っ子は家族に愛され、ほとんど何でもほしいものは何でも競争なしに与えられる。でも社会に出たらそういった意味での特別な存在ではなくなる。家庭環境のため、彼らは社会で自分を見失い、競争力も持たなくなる」

またゾウいわく「たとえば一人っ子が風邪をひくと、親は異常に心配する。この心配性が子供にも移っていく」と。

中国政府の意図は一人っ子にする事で無数に存在する貧しい家庭を救おうとしました。しかしその結果、違法ですが、強制的な中絶、不妊が行われてきました。見つかったカップルは莫大な罰金、土地を押収、仕事も失う、というペナルティが課せられる。

昨年、中国政府のシンクタンクが一人っ子政策は莫大な政治的、社会的コストとなっており、2015年からは、2人まで子供を持っていいようにするべきだと提唱したそうです。

その他、一人っ子政策によって社会的な不仲や、高い政策実行費、また不法な中絶や、伝統的な家族に見られる男の子が欲しいがために女の赤ちゃんを殺すといった事が長期的にはジェンダーの不平等を招く事等を指摘しました。

テキサス大学オースティン、教育心理学のトニ・ファブロ(Toni Falbo)教授はこれらの子供達が事実上すべての面において大きく劣っている事に驚いています。トニは、アメリカですると同じ結果にならないだろうと述べています。

そして、中国政府が教育に関して強調している事を挙げて(「中国の子供は最大限、最良でなければならない。アメリカ人は自分の子供が幸せになってほしいと言い、世界クラスの子供にすることを目指していない」)中国の子供とアメリカの子供に対する期待の違いを指摘しています。



参照
http://www.seattlepi.com/news/medical/article/China-s-one-child-law-Less-competitive-adults-4183462.php
posted by ヤス at 21:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 心理学実験 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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