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2014年08月04日

テスト緊張に対して論理情動行動療法が有効

アルバート・エリスの論理情動行動療法(Rational-Emotive Therapy, RET)の中で言われる「テスト緊張」。これをもたらす不合理な信念を減らすために設計されたRETの講義テープ、RETのセラピーテープ、そしてそれに関する宿題を特定のグループに聴かせて、その効果を調べました。

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最初のサンプルは148人の大学生。RETを受けたグループは、プラシーボグループと非治療グループと比べてテスト緊張ビジュアライゼーションにおいて、より低い皮膚上の緊張物質数を示し、また自己評価においても緊張が下がったと報告されました。

しかしながら、実際のテスト状況で自分の回答能力が無いことに関するテスト緊張ビジュアライゼーションでは治療効果は見られなかったそうです。

テスト緊張は多くの学生や生徒の問題であり、これまで認知療法が有効であるとされてきました。その中でもアルバート・エリスの論理情動行動療法は特に効果があるとされてきました。そして、多くの研究がそれに伴ってなされてきましたが、緊張度を自己評価したり、シンプルな行動観察であったりとその効果の評価に限界がありました。

従って、この実験では心理生理学的な指標、つまり心の状態がどのように体に現れているかを調べる装置を用いて、より客観的に緊張度を調べました。

1973年にポールとバーンステイン(Paul, Bernstein)が緊張を「生理的な興奮を心配や強迫感といった主観的な感情と結びつけた反応だ」と定義しました。

バーバーとハーン(Barber, Hahn)は1964年に実験参加者に、痛みを伴う刺激をイメージさせると実際の経験と同じ痛み反応をすることを発見しました。

そして1968年にクレイグ(Craig)がイメージと実際の体験の間には大きな差がないことを皮膚上の電気伝導物質レベルで証明しました。同年1968年、グロスバーグとウィルソン(Grossberg, Wilson)が恐怖的な状況と何も無い状況をイメージしてもらい、その違いを心臓の鼓動と皮膚上の伝道物質で計るという実験をしました。恐怖状況をイメージした場合は、通常状況の場合よりも大きな感情隆起があったと報告されています。

今回の実験ではRETが、テスト緊張イメージングの中で、緊張度を下げるのか、そして、RETが、緊張度の自己評価でも緊張が下がったという評価を受けるのか、これを調べました。

参加者はカンタベリー大学(University of Canterbury)の学生148人。彼らの、実験前の皮膚上物質と脈拍をはかり、その後、8つの不快な経験、そしてテスト緊張を思い出してもらいます。そして全参加者を皮膚上物質と脈拍の高い順番にランク付け、トップ男女それぞれ27人と、下から男女それぞれ27人を選び出し、彼らをランダムに治療(RET)グループ、プラシーボグループ、そして非治療グループに分けます。

治療グループは4つのRETに関するテープを2週間の間に聴きます。プラシーボグループは4つのカンタベリー大学の学習プログラムに関するテープを聴きます。2週間後、彼らはまた皮膚上物質と脈拍を測ります。また自己評価でテスト緊張を評価してもらいます。

結果はどうなったか?

RETを使った治療は、プラシーボ治療よりも大きな緊張軽減をもたらしました。また緊張度が低い人に対しては3つのグループどれも、それほど大きな変化はなかったそうです。

最も大きな発見は緊張度の高い人の比較で、RETグループの人は、プラシーボグループの人よりもより大きな緊張軽減を見せた、つまりRETの有効性を裏付ける結果となりました。

また、緊張度を測るテストが今回2つ使われ(SC1とSC2)、SC1では治療別に効果が大きく異なったのですが、SC2では特に大きな変化がなかったそうです。これはSC1は、テストに対して自分がどう緊張するかという予想に関しての緊張度テストであり、SC2がテストを受けている状況で自分が力を発揮できていないところをイメージする緊張度テストであることが理由と挙げられています。

従って、RETは先のことを心配してできる緊張に対しては有効であるが、実際の回答能力が無いことへの緊張緩和にはならないということがいえると書かれています。

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参照
"Effects of rational-emotive theray on psychophysiological and reported measures of test anxiety arousal" by Arreed Barabasz & Marianne Barabasz (1981)
posted by ヤス at 22:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 心理学実験 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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