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2013年08月15日

CBT(認知行動療法)は脳構造を変える

CBT(認知行動療法)はうつ病や食事障害といったものから恐怖症やOCD(脅迫障害)といったものまで、幅広く使われている療法です。CBTは近代セラピーでは非常にポピュラーな手法です。



では、CBTとはどういった療法か?

CBTは、問題は状況だけによって作り出されるのではなく、私たちが認知的に(つまり、頭の中で)どのように物事を解釈するかこれによって問題が作られている、と捉えます。そして、その解釈法を変えることで行動や感情に変化をもたらします。

つまり、状況をどう解釈するかで、感情や行動を変える。例えば、知り合いと道で出くわしたが、その人が「こんにちは」の一言も言わなかった。あなたはその人があなたのことを嫌っていると解釈して、その結果、否定された感情を抱き、次回その人に会いそうな機会があれば、それを避けようと行動するかもしれません。

これにより悪い感情は更に強化され、あなたとその人の関係性は悪化し、もしかしたらあなたは、自分は好かれるような人間じゃないと解釈してしまい、それ以外の人をも避けるようになるかもしれません。

しかし、CBTを使えばあなたは自分の解釈法を振り返り、ネガティブなサイクルを中断することができます。

ロンドンのキングス・カレッジのジェニファー・ワイルド博士(Jennifer Wild)は「私たちの感情的な反応は往々にして誤った判断であることがある」と述べています。CBTではこのネガティブなパターンを有効なものや現実的なものに置き換えていきます。

精神障害を持つ人は、既に固定化された思考パターンがあり、こういった変化をすることが極めて難しくなります。

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では、人はどうやってネガティブサイクルを作るのか?

一部の心理学者は、人はネガティブ強化というプロセスを経てネガティブサイクルを作成すると主張します。

例えば、クモを非常に怖がっている人。この人はクモを避けることで、恐怖感を減らすことができます。これで短期的にはその場の体感恐怖は下がりますが、同時にクモへの恐怖を更に強化することになります。

これらのパターンを逆学習(学習して身に着いた恐怖を失くす)するために、CBTでは段階的露出(又は暴露 英語: Graded Exposure)というプロセスを取ります。恐怖対象と段階的に向き合い、それでも悪い事は起きないと学ぶことで、人の脳はその対象を恐れなくなっていきます。

恐怖といった原始的な感情は脳の中の大脳辺縁系(limbic system)で処理されます。大脳辺縁系の中には感情を処理するへん桃体やトラウマ体験を想起させる海馬があります。

脳内スキャンで恐怖症を持つ患者のこの2つの脳部分を見たところ、当初は恐怖対象物に対してオーバーリアクションしていたのが、CBTによって通常の反応度に変わっていました。更にわかったことがCBTによって、高度の思考をつかさどる前頭前野皮質(prefrontal cortex)にも変化があったそうです。

このことから、CBTは感情の脳と、そして思考の脳に物理的な変化をもたらす、と言えそうです。これらの変化は精神病薬を使ってももたらされる変化だそうです。

現在、多岐にわたる心理療法の中でCBTが最も有効性の証拠を持つ療法です。実験が示すところでは、うつ病や緊張症に対してCBTは少なくとも薬と同じくらいの効力があるとされています。そして薬よりも二次作用が少なく、比較的短期的な治療で長期的な効果が望めます。

ワイルド博士いわく「PTSD(心的外傷後ストレス障害)や緊張症の患者にCBTを施したところ、セラピーが終わってからも患者のメンタルヘルスに改善がみられた。これは彼らが新しい思考ツールを得たからだ」と述べています。

しかしながらCBTが万能薬というわけではありません。CBTでは「今ここ」に目を向けるため、極めて複雑な問題でその根源が幼い頃までさかのぼるといった場合は長期的なセラピーが向いている場合があります。またCBTはセッション毎に宿題があったり、恐怖対象に向きあったりする過程があるので、それがクライアントによっては、大きな障害となることがあります。



参照
http://www.bbc.co.uk/science/0/23590545
posted by ヤス at 01:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 心理学理論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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