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2013年11月06日

目標を設定することは必ずしも有効ではない

「目標を設定しなさい」とはよく言われることですが、果たしてこれは常に有効なのでしょうか?

例えば、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)の見積もりではアメリカ人口の34%が過剰体重でさらに34%が肥満体系であると報告されています。つまり約7割の人が健康的に危険である。

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しかし、アメリカには星の数ほど減量プログラムがあり、どれもが目標設定を唱えます。そして減量できない人は単純に意思が弱い、と判断してしまいます。

また2000年の当初、ゼネラルモーターズはアメリカの車市場の29%のシェアを獲得しようという目標を立てました。そして、全社員が「29」と書かれたバッヂを着ました。しかし結果は29%を達成しなかったどころか、政府の支援がなければ、会社は倒産していたかもしれません。

心理学者、レイ・ウィリアムズ(Ray Williams)によると現代社会は目標設定にとりつかれている(特に大胆な目標)と言います。そして、目標が達成されない限り、その個人や組織は成功していないとみなされる

そして、アンソニー・ロビンズやスティーブン・コビーなどといった自己啓発の「グル」たちは目標を持つことの重要性を説き、紙に書くことを薦めたり、ビジュアライゼーションを薦めたりする。そしてお決まりのリサーチ、イェール大学の生徒、3%の目標を紙に書いた生徒は97%の書かなかった生徒以上に収入や幸せ度を感じていた、といった例を挙げる。ウィリアムズの探した範囲ではこういったリサーチは見つからなかったと言います。

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彼の研究によると目標設定が重要だという伝統的な風潮とは反対を示す結果が報告されています。ウィリアムズいわく「目標設定の問題は、脳構造と関係している。近年の神経科学の研究によると脳は生存維持のために活動し、変化を嫌う。したがって、大きな行動や思考パターンの変化を求める目標設定は、脳から自動的に抵抗される。脳は快感を求め、不快を避ける。恐怖といったものも不快である。失敗の恐怖が表れたとき、脳は自分が親しんでいる領域へと戻そうと自動的メカニズムが働き、快適な行動や思考パターンにとどめようとする」と。

オーブリー・ダニエルズ(Aubrey Daniels)の“OOPS! 13 Management Practices that Waste Time & Money (and what to do instead)”(題名を訳すと、時間とお金を無駄にするマネジメント手法、という感じになります)によると、ちょっと背伸びした目標は有効ではない、と書かれています。

ある研究では、目標に達成できないことが続くとその人の生産性は下がると報告されています。また別の研究ではたった10%の従業員しか会社目標を達成しないという報告がされています。

ダニエルズの見解では目標は、達成することによってポジティブなフィードバックや報酬がもらえるときのみ人のモチベーションを高める、と考えています。

ノースウェスタン大学のアダム・ガリンスキー(Adam Galinsky)は“Goals Gone Wild”というレポートの中で「近年、目標設定が過剰重視され、それによって人々を極端な行動に追いやっている可能性がある」と述べています。

ガリンスキーは目標設定のデメリットとして、目標がない分野を軽視すること、非道徳的な行動を促進すること、リスクを正しく判断できなくなること、組織風土を乱すこと、内的なモチベーションを軽減させることなどを挙げています。

また同記事の共著者、モーリス・シュバイツァーとリサ・オルドネス(Maurice Schweitzer & Lisa Ordonez)がした実験によると、人が目標を達成できなかった場合、多くの場合で、その人は足りなかった部分についてウソをつくと報告されています。

デューク大学のシム・シトキン(Sim Sitkin)教授の調査によると目標設定はしばしば苦境にあり、必死な会社によって促進されていると報告されています。

L. A. キングとC. M. バートン(King & Burton)が書いた“The Hazards of Goal Pursuit”によると目標設定は特定の状況下のみでされるべきだ、と言います。

「人が最高の状態で働いているとき、中程度の重要性があり、比較的簡単であり、ほどほどに抽象的で、目標同士で葛藤することがなく、経済的利得以外の利得がある目標を持っていることが多い」と述べています。

“Goals Gone Wild”の共著者、ハーバード・ビジネススクール教授、マックス・バザーマン(Max Bazerman)は「目標に頼るのではなく、仕事に興味がわくような、また仕事に情熱がもてるような職場環境を作るべきだ」と言います。

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また、達成した際の結果を考えない盲目的なマネジメントや目標達成のコストを考えない手法は現代のマネジメントに関する研究者から疑問視されています目標に強く固執してしまうことで、個人の思考や自発的意欲を殺してしまうと。

フォード・ピント、エンロン、ファニー・メイとフレディ・マック、ウォールストリートの投資家、環境を考えない土地の深堀、これらは目標達成することが成功なんだと単純に考えたために生まれた悲劇だと言えます

ウィリアムズは現代のアメリカ文化には「もっともっと」という風潮があり、目標達成に執着することは人々の本来の姿から、彼らを切り離す可能性があると言います。

最後に、心理学の発見では目標を達成しないことが、目標を設定しないことよりも強いダメージがあるという報告があります。まず自分が持っていないものに集中することで、ネガティブな感情がもたらされる。第二に自分の能力が及ばないものを目指すことで失敗する可能性が増え、それが新たな挑戦に対するモチベーションを下げる。第三に100%達成か、99%以下の未達成かという白黒の考え方に陥り、成功よりも失敗に目が向いてしまう。第四に目標設定は環境から生まれるランダムは力を考慮できない。そういったデメリットがあります。

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近年、マインドフルネスが心理学会やコーチング界などで注目を集め、様々な症状に有効だとされています。マインドフルネスの基本コンセプトは今この瞬間に集中すること。これは目標設定、つまり将来に集中することとは異なった手法であり、そういったマインドではできないことです。

また将来に集中することで現在自分に無いものに目が向き、ネガティブな自己判断を招く可能性があります。そして、目標が達成されないと自分は不十分なんだと考えてしまい、自分には価値が無いという感覚を招きます。

また、目標と意図を区別することも大事です。意図とは、自分が突き進みたい方向性のことで、多くの人はこれが不明確だから、目標を設定したところで意図の明確化がなされていないのが多くの場合です。

ウィリアムズがクライアントとセッションを持つとき、クライアントは「お金持ちになりたい」とか「もっと美しくなりたい」といったことを言います。彼らはそういった目標が、現状の問題から生まれたものだということに気付く必要があります。

そして「問題の根源は外的なものにあるのではなくて、まずは自分自身を変えることにあるということを知るべきだ」とウィリアムズは言います。

最後に彼はことわざを紹介しています。

あなたは人生で、自分が欲しいものを得るのではない。あなたは人生で、自分自身を得るのである。



参照
http://www.psychologytoday.com/blog/wired-success/201104/why-goal-setting-doesnt-work
posted by ヤス at 00:28| Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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