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2013年12月30日

プラシーボ手術は本当の手術と同じくらい有効


癒す心、治る力―自発的治癒とはなにか (角川文庫ソフィア)



新たな研究で

ひざ軟骨を損傷した患者の

痛み軽減やその他の症状に対して

プラシーボ手術が、本当のひざ手術と同じくらい

有効だという結果が出て、

これは整形外科界において最も一般的な

手術に対して物議をもたらすだろうと考えられています。


アメリカでは毎年70万人が

メニスカスと呼ばれる三日月型のひざ軟骨の

手術を受けると言われています。

ミニスカスはひざ上部と下部をつなぐ

ショック吸収の役割を担います。

ミニスカスが損傷すると

その軟骨破片が関節の動きを鈍らせ

痛みにつながると考えられています。

しかし、フィンランドの研究者たちは

2つのグループの患者を用意し、

1つには実際に手術を受けてもらい、

もう1つには手術を受けたと信じてもらった所、

1年後の診断で、2つのグループに大きな差はなかった

と報告しています。

手術後のフォローアップ調査では

実際に受けたグループに

痛み軽減度合いや人生の質度合いにおいて

より高い数字が出たものの、

12ヶ月後時点ではそういった差はなくなっていました。

今回の実験参加者は

実験の最初に、手術を受けるグループか

手術を受けないグループかに分けられることを

告げられます。


イギリスの医学教授、ジェフリー・カッツ(Jeffrey Katz)は

この結果が示すものは非常に価値があり、

医学的な手術の効果は短期的なものなのかもしれない、と言います。


こういった手術の最低限のプロセスでも

3000〜6000ドルかかります。

そして、これを年間で見たとき、

アメリカにおいては10億ドルに及ぶと

研究者たちは見積もっています。


しかし、この研究の弱点は

参加者数が146人と少ない事だ、

と何人かの外科医は言います。


フィンランドの研究者の一人、ヘルシンキ大学の

テッポ・ヤービネン教授(Teppo Jarvinen)は

今回の結果が手術過程を変えるかどうかはわからないが、

過去において、フィジカルセラピーが手術と同じくらい有効だと

研究でわかっていても、外科医は手術を勧めた。

外科医は自分が信じている事と、

自分が知っている事を混同させる癖がある、と言っています。



フィンランドの実験では

参加者は35〜65歳、

スポーツや事故など特定の出来事ではなく、

長期間に渡ってひざ軟骨損傷が現れた患者が対象でした。

彼らは関節鏡という

関節内の状況を見る装置を使いましたが、

プラシーボ手術のグループは

そこで軟骨の破片が見つかっても

それを取り除きませんでした。


薬においてのプラシーボ効果を調べた実験と同じように

同じような状況においてプラシーボ手術の違いを

評価することが最も効果的な方法だと考えました。


研究者たちは次は、患者が感じる、

「手術を受けるから治るだろう」といった

心理的な便益、これを無くした状況では

どういった結果が出るか調べようとしています。



ただ、今回のように

ナイフや切れるものを使った実験は

リスクを伴い、学会の許可がおりにくいのも事実です。

例えば、今年およそ2500件の薬に関するプラシーボ実験が

実施されたのに対し、

手術に関するプラシーボは150件だけでした。

そのため、今回のフィンランドの実験では

複雑損傷や過去にひざ手術を受けた患者は

参加者から除外して実験をしました。




参照

http://m.europe.wsj.com/articles/SB10001424052702304244904579278442014913458?mod=e2tw&mobile=y



奇跡的治癒とはなにか―外科医が学んだ生還者たちの難病克服の秘訣


posted by ヤス at 19:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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