2014年03月12日

3−4.解釈の源は信念

次の質問は、解釈と体の使い方が行動の源である「状態」を作るのに共に作用し合うのであれば、「ある状態にいるときに何があなたの行動を決めるのか?」というものになると思う。

例えば愛情にあふれた状態にある時、ある人はあなたを抱きしめるかもしれないし、またある人は愛していると言うかもしれない。ここで起きているのは、あなたがある状態にいる時、脳は実行可能な行動の選択肢へアクセスするという事である。

その選択肢の数はあなたが世界をモデリングする数だけある。怒りの状態にある人が、誰かに非難を浴びせたとしよう。その原因はもしかしたら、その人が子供の頃に親を見て「怒りにはこう反応するんだ」というモデルを習ったからかもしれない。もしくは、過去に怒ったことによって自分が望むものを手に入れた経験があるのであれば、その記憶からその時の自分をモデリングし、それを複製しているのかもしれない。

私たちはみんなそれぞれの世界観を持ち、世界観は私たちが環境をいかに感じるかを決めている。知人や本、テレビ、映画などから私たちは世界がどういうものか認知し、そこで何が可能なのかを学ぶ。

W.ミッチェルの場合、彼の人生設計に役立ったのは、子供の頃から体が麻痺していたが、人生において勝利した人たちの話である。だから、ミッチェルは彼が成功するのに、それを妨げるものが何もないと物事を解釈するモデルを持っていたのだ。

モデリングの際に必要な事は、効果的な行動を生む解釈、その原因となる信念を見つけることである。彼らがどのように世界を認知、解釈したのか。それを知ることが必要なのである。

彼らは心の中で視覚的に何をするのか?聴覚的に何を言い、聴くのか?体感覚では何を感じるのか?

もう一度言おう。私たちが全く同じメッセージを体に発信すれば、同じような結果を得られる。それがモデリングである。

人生で変わらない事の一つは、結果はいつも出ているということだ。もしあなたが常にどんな結果が欲しいかを決断せず、解釈方法も考えなければ、何らかの外的要因(テレビ、会話、天気など)があなたの状態を作り、それらがあなたにとって好ましくない行動を生む可能性がある。

人生とは川のようである。それは流れている。もしあなたが注意深く意識的な行動を取らず、決意した方向へ自分自身を操作しなければ、流れるままになってしまう。もしあなたが自分の望む心理的、肉体的な種を植えなければ、自然と雑草が生い茂ってしまう。もし私たちが意識的に心と状態を操作しなければ、環境が望ましくない、危険な状態を生み出す。結果は最悪なものに成り得る。

よって、心の扉の前で見張りをし、自分自身がどのように物事を解釈しているかを見つめることは、普段の生活において重要な事である。私たちは毎日、雑草を除去しないといけない。

望まない状態の強力な例は曲芸集団「偉大なるワレンダー家」のカール・ワレンダだろう。彼は航空パフォーマンスにおいて何年間も偉大な成功を続け、失敗の可能性など考えもしなかった。失敗などは彼の心には存在しなかった。

しかし、ある時から彼は妻に自分が落ちているイメージが浮かぶことを言い始めた。彼は常に落ちることを自分の中に描き始めた。それから3ヶ月、彼は本当に墜落し世を去った。何人かの人が、彼は落ちる予告をしていたと言う。

別の視点からみると、彼は自分の神経システムに、常に「落ちる」という行動へ導く状態を描きサインを送っていたのだ。彼はそのようにして「落ちる」という結果を作っていたのだ。彼は脳に新たな道を作り実現した。

だから私は、人生で欲しくないものではなくて欲しいものに焦点を当てようと強調したいのだ。

もしあなたが、常に生活で悪い事や望まない結果、問題ばかりに焦点を当てていたら、あなたはそのような行動や結果を導く状態になる。

例えば、あなたは嫉妬屋だろうか?答えは「いいえ」だ。あなたは過去に嫉妬した状態を経験していて、そのような感情から行動を取った経験もあるだろう。しかしながら、あなたはあなたの行動ではない

自分自身についてこのような一般化をすることによって、あなたは行動を制限する信念を作り上げてしまう。覚えておいて欲しい、あなたの行動はあなたの状態の結果で、あなたの状態はあなたの解釈と体の使い方の結果で、共にあなたが瞬時に変えることができるものである

もしあなたが過去に嫉妬したことがあったら、それは単にあなたはその状態を作り出す方法で物事を解釈しているに過ぎない。でも今あなたは新たな方法で解釈でき、それが新たな状態を生み出し、行動を生み出す。

大事なことは、私たちはいつも解釈する選択肢を与えられているのだ。もしあなたが恋人にだまされていると解釈すると、あなたは怒りなどの状態に入るだろう。気づいて欲しいのは、恋人がそうしている証拠はどこにもなく、あなたはそれがまるで現実かのように自分の心の中で作り上げ、それによって恋人が帰ってきた時、あなたは怒りを感じ疑い深くなっている。

この状態であなたはどう恋人に接するだろうか?大抵、 良くない接し方だろう。あなたは恋人に八つ当たりするか、悪い感情を抱き、後に何らかの大きな行動に出るかもしれない。

大事なのは、あなたの恋人は何もしていないかもしれないが、あなたがその状態から取る行動はおそらく恋人を、あなたではなく誰か別の人と一緒にいたくさせるだろう。

もしあなたが嫉妬屋だというのなら、あなた自身がその状態を作っているのだ。よって、あなたが作った恋人へのネガティブなイメージを、恋人が一生懸命働きその後帰宅しているというイメージに変えることができる。

この新しい想像のプロセスによって、恋人が帰宅した時、恋人にあなたともっと一緒にいさせたくなるような状態へあなたを導くだろう。現実に恋人はあなたの想像通りの事をしているかもしれない。しかし、なぜそれが本当だと確実にわかるまでたくさんの感情的エネルギーを無駄にする必要があるのか?こういった事は真実ではなく、自らストレスを勝手に作っているケースが多い。それは何かの為になっているのだろうか?


「3−3.出来事をどう解釈するか」に戻る 「3−5.状態はコントロールできる」に進む→


参照

Unlimited Power: The New Science Of Personal Achievement


posted by ヤス at 06:20| Comment(0) | TrackBack(0) | NLP | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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