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2014年03月12日

3−5.状態はコントロールできる

「全ての行動の祖先は、考えである」

ーラルフ・ワルドー・エマーソン



もし私たちが自分自身とのコミュニケーションをうまくやり、自分が望むものの視覚的、聴覚的、そして、触覚的なサインを送ることができれば、成功の可能性が少ない、又はゼロの状況からでさえ、ずば抜けた結果を生む事ができる。

効果的なマネージャー、コーチ、リーダー、また親とは、状況を「外部の望み薄に見える刺激」と捉えるのでは なく、成功の信号を神経システムに送るように、自分自身また他人が状況を解釈するようできる人である。彼らは自分、また他人を最も豊かな状態に置く事ができるので、成功するまで行動を起こし続ける事ができる。

メル・フィッシャーの話を聞いたことがあるかもしれない。彼は17年間海底に眠る宝を探し続け、ついに4億ドル相当以上の金銀塊を見つけた。メルについて書かれた記事でメンバーの一人が「なぜあなたたちはこんなに長い時間、探し続けるのか?」と尋ねられた。そのメンバーはこう言った。「メルは単にみんなをワクワクさせる能力を持っているのだ」と。

フィッシャーは毎日、一日の始めにメンバーに語りかけた。「今日こそがその日だ!」と。そして一日の最後には「明日こそがその日だ!」と。

しかし、そう言うだけでは不十分だ。彼はそれを確信し切った声のトーンで、心と感情にそれを明確に描きながら言っていた。毎日彼は自分をいい状態に置いていた。だから成功するまで行動し続けられたのだ。彼は「成功方程式」のモデルだと言える。

彼は欲しい結果を明確にし、行動を起こし、何が効果的かを学んだ。効果的でない行動をしたら、成功するまで違うものを試した。

私の知る最も優秀なモチベーターの一人はディック・トメー、ハワイ大学のフットボール・ヘッドコーチである。彼は解釈がプレーに大きく影響していることを心底知っている。

かつてワイオミング大学と試合をした時、彼のチームは歯が立たなかった。ハーフタイムでスコアは22-0。ハワイ大学はワイオミングと同じフィールドで戦っているようには到底見えなかった。

彼らがハーフタイムにロッカーへ向かう時の、彼らの状態は想像できるだろう。ディックは選手が下を向き、沈んだ表情になったのを見て、彼らの状態を変えない限り、彼らは勝とうとも思わないだろうと察した。そういった体の動きから、彼らは負けパターンにどっぷり浸かっており、そのような状態から成功できる資質を呼び起こす事はできない。

そこで彼は数年間掛けて集めた記事のコピーを持ち出した。それぞれの記事は、彼らのような状況、もしくはもっと不利な状況から、不可能と思われる事を成して逆転したというものだった

それを選手に読ませ、「逆転できる」という信念を浸透させた。 そしてその信念と解釈が新たな神経生理学的な状態へ導いた。

その後何が起きたか?後半戦、ワイオミングをゼロ点に押さえ、27-22で逆転勝利したのだ。彼らはそれを成し遂げた。それはトメーが解釈、つまり「何が可能か」という信念を変えたからだ

以前、私は”The One Minute Manager”(訳本『1分間マネジャー―何を示し、どう褒め、どう叱るか!』)著者の一人、ケン・ブランチャードと同じ飛行機に乗りあった。

彼はちょうど、”The One Minute Golfer”という記事をゴルフ・ダイジェストに書いたところだった。彼は全米で最も優れたゴルフ・インストラクターと組み、スコアを伸ばした。

ケンはこのプロセスで多くのゴルフに役立つコツを教わったが、全てを覚えて実践するには苦労していると言う。私は彼に全てのコツを覚える必要はないと言った。

その代わり、彼に「今まで完璧に打ったことはあるか?」と聞くと、もちろんだと答えた。「それをたくさん実現したか?」と聞くと「たくさんした」という。

私は彼に説明した。自分の資質を管理する戦略や特定の方法はあなたの無意識の部分に記録されている、と。彼がすべきなのは、持っている情報を最大限利用する状態に戻る事なのだ。

その後数分間、彼にどのようにその状態に入るか、そしてそれにすぐに戻る方法を教えた。その後何が起きたか?彼は15年間でベストのプレーをし、過去最高スコアより15ストロークも減らすことができた

なぜこういった事が起きたのか?なぜなら豊かな状態ほど力強いパワーはないからである。彼は覚える事に力を使う必要がなくなった。また必要な全てのものへアクセスする術も学んだ。彼はただそれに達することを学ぶだけでよかったのだ。

もう一度言おう、人間の行動は状態の結果である。もしあなたが良い結果を過去に出せたのなら、その時と同じ心理的、物理的動きでその結果を複製することができる

1984年のオリンピックまで、水泳1500メートル自由形のマイケル・オブライエンのコーチをした。彼は練習をしていたが、彼の持る全てのものを勝利に向けて使っているとは感じていなかった。彼は心理的な壁を作り、それに邪魔されているように感じていた。心のどこかで成功する事を恐れ、目標が銅や銀メダルになっていた。金メダルを取るようなスイマーではなかった。優勝候補、ジョージ・ディカルロはそれまでに何度もマイケルに勝っていた。

私はマイケルと数時間過ごし、彼のベストパフォーマンス状態のモデリングを手伝った。つまり、彼が最高の時の体の動き、何を頭に描いているか、何を自分自身に言っているか、そして彼が一度だけジョージに勝った時、どのように感じていたかを知った

私たちは、彼のこの状態とスタートガンの音とをリンクさせた。また、彼がジョージに勝った時、彼は試合開始までヒューイ・ルイスを聞いていたこともわかった。

決勝戦当日、彼は全てを同じようにし、全ての行動をジョージに勝った時と同じようにした。もちろん、試合までヒューイ・ルイスを聞いた。そして彼は、6秒も差をつけてジョージに勝ったのだ。

映画『キリング・フィールズ』を見たことがあるだろうか?この中に私が忘れられないシーンがある。12歳くらいの子供がカンボジア戦争内のひどく荒廃したカオスに立っている。そこで彼は完全に気が狂い、周囲の人々に銃を撃ち放った。ショッキングなシーンだ。

一体、12歳の子供がそんな行動に出得る状況とは、どういったものだろうか?つまり、ここでは2つの事が起きている。一つは彼がとても苛立っていて、気持ちの中でとても恐ろしく、暴力的な状態になっているという事。二つ目は、銃を放つことが最適だと思われるような、戦争と破壊に犯された環境の中に彼がいた、という事だ。

彼は他の人がそうしているのを見て、彼も同じ事をした。ひどくネガティブなシーンだ。特定の状態から生まれる行動についての劇的な結論だと言える。違う状態にいる時に同じ事はしないだろう。

これはあなたにしっかりと覚えてほしい事だから何回も繰り返す。人間の行動は状態の結果である。その状態からどのように反応するかは、その人が世界をどうモデリングするか、つまり彼らに蓄積された「神経学的な方針」に基づいている。

私がマイケル・オブライエンに金メダルをもたらしたのではない。彼は人生の多くを筋肉の反応や技術の獲得に費やした。私がしたことは、彼がどのように最も豊かな状態を呼び起こすのかを研究し、いつでも思った時に数分間でそれを再現できるようにしたのだ。

多くの人は状態を操作するのに意識した行動をあまり取らない。彼らは気落ちして朝目覚めたり、元気に目覚めたり。良い休憩は彼らを元気にし、悪い休憩は疲れさせる。どの分野でも人それぞれが出す結果の違いはいかに効果的に自分の資質をマネージするかである。スポーツではそれが非常に明確だ。

常に勝つ人はいないが、思い通りに自分を最高の状態へ持っていき、機転の利いた処置をとる能力のある一定の選手がいる。なぜレジー・ジャクソンはあのオクトーバー・ホームランを打つことができたのか?なぜ、バスケットのラリー・バードやジェリー・ウェストは試合終了時に奇跡的なシュートを放てるのか?彼らは必要な時、プレッシャーが最大の時、最高の状態を呼び起こせるのだ。

状態の変化は多くの人が求めるものである。嬉しくなりたい、楽しくなりたい、また集中したい。彼らは心の平安を求めたり、嫌いな状態から抜け出そうとする。また、苛立ち、怒り、動揺、退屈したりする。そこで多くの人は何をするか?テレビをつけ、状態を得る。お笑いを見たなら、苛立ちの状態から逃れる事ができる。又は外へ食べに出かける。タバコ、ドラッグをする人もいる。建設的な状態変化法としては運動がある。

しかしほぼ全てのこういった方法の問題点は、効果が長続きしないことだ。テレビが終わると、元の解釈に戻り、苛立ち状態へと戻る。タバコ、ドラッグについても同様だ。それらは一時的な状態変化をもたらすが、多くの犠牲を払う必要がある。

反対にここでは、長期的に多くの問題を引き起こす外的なものに頼るのではなく、内的なもの、解釈と体の使い方によって状態を直接的に変える方法をお教えする。

なぜ人々はドラッグをするのか?彼らが腕に針を刺すのが好きだからではない。彼らはその経験が好きで、その状態になれる他の方法を知らないのだ。

以前会ったある少年は火渡りの後、ドラッグから足を洗う事ができた。彼はドラッグと同じくらい快感を感じる他の素晴らしい方法を学んだからだ。彼が不可能と思う事を成すことによって、彼は自ら快感を得る新しいモデルを習得したのだ。

成功者とは、自分の最も豊かな脳の部分へアクセスする方法を習得している人たちだ。それが彼らを他人とは違う存在にしている。この章で大事なことはあなたの状態には大きな力があり、あなたはそれをコントロールできるということ。あなたは周りの状況のなすがままになる必要は全くないということだ。

そして解釈の仕方を前もって決める要素がある。物事を解釈する方法を形作る要素。私たちが一定の状況で常に作っている状態を決める要素。それは最大の力だと称されてきた。その魔法のパワーについてこれから書く。


「3−4.解釈の源は信念」に戻る 「4−1.卓越への第一歩:信念」に進む→


参照

Unlimited Power: The New Science Of Personal Achievement


posted by ヤス at 06:22| Comment(0) | TrackBack(0) | NLP | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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