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2014年03月19日

幸せを避けようとする人々

ニュージーランドでは、幸せに対する嫌悪感、そして、幸せや満足といった事に対して異なる文化の人々がどう反応するかについて研究が成されました。

ビクトリア大学ウェリントン校のモーセン・ジョシャンロー(Mohsen Joshanloo)とダン・ウェアイアーズ(Dan Weijers)博士らの調べによると、「幸せは悪い事の原因になるから、幸せやポジティブさ、満足感といったものを避ける」と考える人がいる事が分かりました。

この研究は、幸せに対する嫌悪感について、また幸せや満足に関する文化的違いについて研究した初めてのものとなりました。

研究者いわく、幸せに価値を置かない文化に育った人は、幸せから遠ざかろうとする、と。しかし、こういった幸せ嫌悪感は、(幸せ感が西洋文化でより高く価値が置かれているにも関わらず)西洋文化と非西洋文化に関わらずあるそうです。

アメリカ文化では、幸せが最も大事な価値観の1つだという事はもはや常識となっていて、幸せの追求は権利章典で保護されています。

西洋文化は幸せを最大化し、悲しみを最小化しようとする傾向があります。幸せそうに見えない人がいると、それは大きな問題となります。この価値観は西洋的なポジティブ心理学や主観的な健康に関する研究の多さからも伺えます。

非西洋文化においては対照的に、幸せ感はそれほど価値の置かれた感情ではありません。個人の幸せ追求や個人主義的な価値観が、理想的な調和や環境適応の邪魔をするものだと考えられています。

例えば、いくつかの研究で、東アジア人は、社交の場で幸せを表現する事は不適切だと考える傾向が、西洋人よりも強いと書かれています。同じように日本人は、アメリカ人よりもポジティブな感情を味わわないと報告されています。

多くの文化が、極端な幸せは、それを上回るような不幸や他のネガティブな結果をもたらすと考えています。

西洋文化、そして、非西洋文化においても、幸せになるとそれが自分を悪い人間にするとか、周りが自分を自分勝手、退屈、朝はかな人と思う等といった理由で、幸せを避けようという人が多々いる事が今回分かりました。

非西洋文化において、例えば、イランやその周辺国では、幸せになると、何らかの超能力によって、苦がもたらされると心配する人がいるようです。

「各文化で多くの人々が幸せを避けようとしている。これは特に極端な幸せにおいては顕著だ。幸せがもたらすネガティブな結果について人々が信じている事は、大げさに聞こえる物が多いが、古くからの謂れによって、派生したものである事が考えられる。しかしながら、主要文化に存在する個人的な違いを配慮しても、こういった事を全員が信じているといった文化は存在しない。」と研究者は結論付けています。


参照

Aversion to happiness across cultures (論文PDF)






ラベル:文化 実験 幸せ
posted by ヤス at 08:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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