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2014年06月02日

いわんとする事が分かる時、両者の脳で調和が起きる

ニューヨーク大学の新たな研究によると、人が他人の話す事を予知できる時、両者の脳活動は非常に似たものになると報告されています。実験の中心者、スザンヌ・ディッカー博士(Suzanne Dikker)によると「この脳活動の調和は、その言葉が話される前にも既に起きている」との事です。

これまで私たちの脳の情報処理は「ボトムアップ型」だと考えられていました。つまり、あなたは何かを聞いて、その音から何らかの言葉や文章を見つけ出す。そして意味や内容を理解する、と。しかし近年の神経科学の研究では「トップダウン型」が支持されるようになってきました。

例えば、多くの神経科学者は、私たち人間は「予測マシーン」を持つと考えています。予測マシーンは常に物事を予測します。こうする事で何かあった時により素早くスムーズに、そして正確に動く事ができます。例えば、私たちは他人が何を言うか状況によって予測する事ができます。「隣の芝は」と聞いたら、私たちは「青い」と予測します。

この実験では、このような予測がされるとき、脳内ではどういった事が起きているのかを調べました。

実験に協力したジェイソン・ゼビン博士(Jason Zevin)は「これまでのこの種の研究は、実験室で行われ、抽象的な言語について成されたものだった。しかしこれでは実際のコミュニケーションとは異なるものを扱っていた。今回の実験では、私たちが誰かと言葉を交わす状況に対して実験がなされた」と言います。

今回の実験では、参加者を話し手と聞き手に分け、話し手は様々な画像について述べました。聞き手はその供述を聞きました。そして両者の脳活動を調べました。画像によって、話し手の供述を先読み(予測)するのがが簡単だったり、難しかったりしました。

例えば、画像の1つはペンギンが星を抱えているものでした。これは比較的、供述が簡単で、予測も簡単でしょう。逆にある画像では、ギターが、沸騰したお湯の中にある、自転車のタイヤをかき混ぜているもの。これは非常に供述が難しく、予測も難しかったです。

研究者らが脳活動を調べた所、聞き手が話し手の発言を予測できた場合、両者の脳活動は似たものになるというものでした。研究者の考察では、聞き手が話し手の次の言葉を予測する時、聞き手の脳は、聴覚皮質に予測される単語に対応する音を期待するようシグナルを送るからではないかと考えています(例えば「隣の芝は」と聞いた段階で既に「青い」というシグナルが送られている)。

更に、話し手の脳内では、次に何を言うか考えている時に、同じような脳内活動が見られたそうです。話し手の聴覚言語野の活動は、聞き手にとって話し手の発言がどれだけ予測しやすいかによって、影響されているという事です。

「相手のいわんとする事がわかる」時というのは、感覚的なものだけではなく、実際の脳内の活動において何らかの調和が起きているという事なんですね。こういった脳内の物理的な証拠を持って来る事ができるのは、神経科学のすごい所だと思います。

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参照
http://www.nyu.edu/about/news-publications/news/2014/04/29/you-took-the-words-right-out-of-my-brain.html
posted by ヤス at 02:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 心理学実験 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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