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2014年09月08日

PTSDの治療:CBT、EMDR、薬物など

PTSD(Post-traumatic stress disorder 、心的外傷後ストレス障害)について、その概要症状、そして、原因について話してきました。ここでは治療法について話したいと思います。




PTSDの主な治療法は心理セラピーと精神薬物です。トラウマ的な出来事は折り合いをつけるのが難しいので、専門家に相談をするのが最も効果的だと言えます。

トラウマ的な出来事の数年後に相談をしても、効果的に治療をする事ができます。

アセスメント

最初にまずその人のPTSDについて詳細に質問をしていきます。そうする事でその患者に最も適した治療法を組む事ができるからです。この質問をしていく中で、PTSD症状が4週間以上続いている場合、または、症状が非常にひどい場合は心のケアをする心理病院に行く事になります。

PTSDを扱う専門家としては、心理療法士だったり、地域精神看護師、また、精神科医だったります。

もしPTSDの症状が軽度だったり、症状が4週間も続いていない場合は、注意待機となります。注意待機では、症状が良くなるか、悪化するかを注意深く観察します。これはなぜかというと、3人に2人は何もしないでも、数週間したら症状が良くなっていくからです。

注意待機をする場合、次のアポイントメントは1ヶ月後に予約されます。


心理療法

PTSDだと診断されたら、まず最初に薦められるのが心理療法です。重いPTSDや長続きしているPTSDに対しては、心理療法と薬物治療が薦められます。

心理療法は、PTSDやうつ病、緊張症、強迫性障害などといった感情や、心の問題に対してよく実施されます。

心理療法士があなたの症状について話を聴き、あなたの問題を解決する効果的な方法を見つけて行きます。PTSDに対する心理療法でよく使われるのが以下の2つです。

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認知行動療法(Cognitive behavioural therapy, CBT)

CBTはあなたの考え方や行動を変えて、問題に対処していこうというものです。トラウマに焦点を当てたCBTでは、トラウマ出来事に対処するための様々な心理的テクニックを取り入れています。

例えば、セラピストがあなたにトラウマ出来事を詳細に話させる事もあります。この過程において、セラピストは、あなたがその経験に対して持つ役立たない考えや、間違ったイメージ等を明確にしながら、あなたがそのストレスに対処するのを助けていきます。

こうする事でセラピストは、あなたのその経験に対するネガティブな思考(あなたが自分の責任じゃない事を、自分の責任だと思っていたり、再度起こりえない事を起こると恐れていたり)を変え、そのストレスや恐怖に対してコントロールできるようになっていきます。

またトラウマ出来事が起きてから避けるようになった活動(例えば事故がトラウマの場合、運転など)も、徐々に再開するように薦められます。

トラウマに焦点を当てたCBTは、トラウマ出来事の1ヶ月以内に開始した場合はより少なくて済みますが、通常8〜12週間かかると言われています。トラウマについて話すセッションはだいたい90分くらいが妥当です。

CBTに興味がある人は以下がオススメです。
こころが晴れるノート―うつと不安の認知療法自習帳
はじめての認知療法 (講談社現代新書)
図解 やさしくわかる認知行動療法


眼球運動による脱感作および再処理法(Eye movement desensitisation and reprocessing, EMDR)

EMDRは近年、PTSDの症状に対して有効だと分かった手法です。EMDRはトラウマ出来事を振り返りながら、セラピストの指を目で追っていきます。現段階でEMDRがどう作用するのかは分かっていませんが、EMDRが海馬の記憶処理を助け、心へのストレスや恐怖を削減しているのではと言われています。

EMDRに興味がある方は以下がオススメです。
トラウマからの解放:EMDR
EMDR―外傷記憶を処理する心理療法
最新心理療法―EMDR・催眠・イメージ法・TFTの臨床例


精神薬物

大人のPTSDに対して、パロキセチン、ミルタザピン、アミトリプチリン、またはフェネルジンといった抗うつ剤が使われる事があります。

この4つの中で、パロキセチンがPTSDの治療に対して特別に免許を持つ薬です。しかし、その他の3つもPTSDに対して効果があると分かっており、よく処方されます。

これらの薬物治療は以下のようなケースで実施されます。

あなたがトラウマに焦点を当てた心理療法を拒んだ場合。
ドメスティックバイオレンス等、トラウマ出来事が継続的な場合(この状況では心理介入があまり効果的ではない為)。
トラウマに焦点を当てた心理療法で効果が無い場合。
PTSD以外に心の病気があり、それが心理療法の邪魔をする時。


アミトリプチリンやフェネルジンは、心の専門家の監督の下でのみ処方されます。抗うつ剤はうつ病や緊張症の関連症状を減らし、眠りやすくしてくれます。しかし、通常は、18歳以下の患者には薦められません。

PTSDに対して薬物が効果的だと分かれば、少なくても12ヶ月は継続的に処方され、その後、4週間、または、それ以上かけて徐々に量を減らしていきます。もし薬物で効果がないと分かれば、摂取量を増やします。

薬物を処方する時、医者はその副作用について、また量を減らす時も、予測される症状について、説明する必要があります。

例えば、パロキセチンによくある副作用は、吐き気がしたり、めまい、便秘、下痢といったものがあります。パロキセチンの量を減らした時に起こり得る症状は、睡眠障害、強烈な夢、緊張、イライラ等があります。



子供や若いPTSD患者について

子供や若いPTSD患者には大抵、トラウマに焦点を当てたCBTが薦められます。セラピーはだいたい8〜12セッションに渡り、子供の年齢、状況、発達レベルによって、調整します。時に適切だと判断されれば、家族を巻き込んでセラピーする事もあります。

PTSDに関して興味がある方は以下がオススメです。
PTSDとトラウマのすべてがわかる本 (健康ライブラリーイラスト版)
心のケア――阪神・淡路大震災から東北へ (講談社現代新書)
もう独りにしないで:解離を背景にもつ精神科医の摂食障害からの回復


参照
http://www.nhs.uk/Conditions/Post-traumatic-stress-disorder/Pages/Treatment.aspx
posted by ヤス at 01:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 心理学理論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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