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2014年11月05日

思考や思い込みを書き出す。認知療法の基本

認知療法は非常にポピュラーな療法です。というのも、認知療法で主に扱う「思考」は、言葉にできやすい分、処理がしやすいからです。認知療法に関して、ゲール・ハリス(Gale Harris)というアメリカの認知療法セラピストが記事を書いていたので、紹介します。




−−ここからーー

私たち人間は常に何かを考えています。そして、世の中の事柄や自分の事柄について、良いとか悪いとか、正しいとか正しくないとか判断をし、様々なストーリーを作ります。

認知療法はクライアントに人生で何が起きているかを尋ねていきますが、最も聴きたい事は、どういったストーリーをクライアントが話しているかという事です。その上で、自らの思考をいかに観察し、非合理なものがあればそれに対抗し、自分自身や世間に対してよりバランスの取れた見方を提供します。

私たちは自分のストーリーに執着したがります。ストーリーやそこから来る信念を手放す事は、多くの場合、非常に難しいです。だから、認知療法を使うセラピストはクライアント対する補助を色々と考えるのです。

私はクライアントに宿題を出し、思考がいかに感情や行動を形成するか体験してもらいます。まず彼らに難しい状況をありのままに描写してもらいます。ありのままに何が、いつ、どこで起きて、誰がいたのか。

大事なのは「どのように(How)」とか「なぜ(Why)」を聞かない事です。そういった質問の答えは、事実ではなく、思考や信念となります。

そして、次のセッションではクライアントがその状況でどのように感じたのかを聞いていきます。怒り、悲しみ、また、混乱などといった答えが返ってくるかもしれません。そして、それらの中から最も強い感情を1つ選んでもらいます。

そしてそのセッションの宿題では、その状況に関する思考、アイデア、信念を書き出してもらいます。そして、どの思考やアイデア、信念がその強い感情と最も強く結びついているのかを考えてもらいます。

例えば、あるクライアントは、彼の通う教会が、彼がホモセクシャルだと言うと、彼の友達はエイズを持っているという理由で彼を拒絶しました。ここから彼の人生は下降の一途を辿ったと彼が考えているとします。

そして彼は、彼の家族も彼を拒絶していると感じ、その証拠として彼のお姉さんが彼に書いた手紙をセッションに持ってきました。私が手紙を見た所、別に否定する訳でもなく、むしろ、ポジティブな言葉が書かれてありました。しかし彼は「こんな事書くんですよ。ひどいでしょ?」と言います。

「別にひどい事は書かれていませんよ」と私が言うと「行間を読まないといけないんだよ!」と彼は叫びました。

「そう、そこに問題があるんだ。」と私は指摘しました。というのも、行間というのは、彼の思考や想像、信念であるからです。こういった思考を書き出す事で、勝手な思い込みを明確にする事ができるのです。

「これは起きるべきではない」とか「彼らは私を信じるべきだ」とか「世間はフェアであるべき」などといった思い込みを見つける事ができます。

世間はフェアでもなければ、アンフェアでもありません。単純に現実があるだけです。現実の物事に対してありのままで向きあう事。そうする事で、「こんな事起きなかったらよかったのに。でも実際起きてしまった。この結果処理をしなければいけない」といったような、よりバランスのとれた思考に辿り着けます。

どんなセラピーであっても、主体はセラピストとクライアントの関係性です。この関係性は、理想を言えば、強制ではなく、共同でなければいけません。そして、私の個人的な意見では、認知療法はこのアプローチと非常にマッチしています。私はそれぞれのクライアントの力を信じています。彼らが、冷静に自己観察をし、適切な思考プロセスを選択し、行動を選択する。そうできる力を信じています。

あるクライアントは長期間に渡るセラピーをして、最後のセッションの際、クライアントが将来の問題に対処できるようにと、私に「要約版」のアドバイスを求めました。私は彼女に「第一に、自分が考える事、全てを信じるな。第二に、何事も個人攻撃だと受け取るな。こうなるだろう」と言いました。

−−ここまでーー

認知療法は、認知の事柄を扱うので、言葉として書き出す事は、特に有効です。事実と思い込みの区別も非常に大事な事だと思います。

認知療法に興味がある方は以下がオススメです。
大丸1こころが晴れるノート―うつと不安の認知療法自習帳
大丸1はじめての認知療法 (講談社現代新書)


参照
http://www.nwherald.com/2014/10/31/getting-a-grip-what-is-cognitive-therapy/ap8v0e6/
posted by ヤス at 23:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 心理学理論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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