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2014年12月25日

慢性疲労症候群(CFS)に対して何ができるか

慢性疲労症候群(CFS)に対して完治する方法というのはまだ見つかっていませんが、いくつかの療法は症状を軽減させる事が分かっています。


イギリスの英国国立医療技術評価機構(NICE)の推薦では、治療プランは以下の2つを目的とすべきだと記しています。

・患者の感情や肉体的能力を維持、また可能であれば伸ばす事
・症状がもたらす肉体的、感情的な影響に対処する事


CFSの治療法は人それぞれであり、主治医が組んだ治療プログラムがなぜ適しているのか、患者が理解する必要があります。また、何かをやってみて効果がなければ、患者はそれをきちんと医者に伝える必要があります。

認知行動療法(CBT)

CFSに有効な心理的介入としてCBT(認知行動療法)があります。CBTでは患者の考え方や信じている物事を変化させて、症状の改善を狙います。非常によく使われる手法です。


CBTをCFSに使う際、症状の悪化を防ぎ、関連するストレスを抑える事が主な目的です。CFS患者がよく抱える圧倒されるような問題を、CBTスキルで小さくしていったり、思考や感情のネガティブサイクルを打ち砕く事を試みます。

理想的にはCBTに詳しいセラピストと1対1で取り組み、治療をしていきます。よくある治療としては;
・診断を受け入れるサポートをする
・症状改善の邪魔をし得る思考への対抗
・症状に対してのコントロール感の向上


CBTを使うからといって、CFSを心理的症状だと見ているのではありません。CBTは長期的な身体的病気に対してもよく使われます。


段階的運動プログラム(GET)

GET(段階的運動プログラム, Graded Exercise Therapy)は、段階的に運動時間や強度を増やすように設計された運動プログラムです。通常、水泳やウォーキングといった有酸素運動が組み込まれます。

GETをCFSに使う時は、CFSに詳しい運動専門家と共にプログラムが行われます。最初にどのレベルだと快適にできるのかを計測します(ベースライン)。その後、ゆっくりと運動時間と、運動強度を増やしていきます。

患者と運動専門家は「その店まで歩く」「15分間ガーデニングをする」といった目標を決めて取り組んでいきます。数週間で達成できるものもあれば、数年かかるものもあります。しかし大事な事は設定した運動量と強度を決して越えないという事です。



薬物療法

CFSを専門的に対処する薬はありませんが、CFSの症状を緩和する効果のある薬は分かっています。

例えば店頭で売っている痛み止めの薬は、CFSの症状である筋肉痛や関節痛、頭痛を和らげてくれます。またそれよりも強力で医者の処方箋が必要な痛み止めの薬も有効ですが、長期的には推薦されません。


CFSが長期に及ぶ場合、イギリスでは痛みマネジメントクリニックを紹介される事もあります。

抗鬱剤を使うとCFSの症状である痛みや睡眠障害に有効です。アミトリプチリンが処方される事が多いですが、心臓に問題がある人にはお勧めできません。また、副作用として、口の乾燥、めまい、眠気といった事があります。CFSの症状で、吐き気に悩まされている人には鎮吐薬が勧められます。

ライフスタイル

これ以外に、ライフスタイル的な指導をするケースもあります。


ペーシング
ペーシングでは活動時間と休憩時間のバランスを気をつけて取るように心がけます。ペーシングとは、やりすぎないようにペース配分する事を意味します。やりすぎると長期的に見て、症状改善は遅くなります。長期的な視点でゆっくりと運動時間と強度を高めるのが理想です。

患者のエネルギーをどう使うかを考える事は非常に有効です。その為に活動日記をつけて、いつ活動し、いつ休憩するのがベストかを確かめる事も良いでしょう。

その他、患者ができる事として
・ストレスのかかる状況を避ける
・アルコール、カフェイン、砂糖等を避ける
・食生活の改善
・吐き気を減らす為に少量で定期的な食事をする
・リラックスする為の時間を設ける
・睡眠パターンを確立し、過度の睡眠や仮眠を避ける

といった事が挙がります。

ぶり返し
症状が悪化し、以前のレベルでは機能できないようになる事をぶり返しと呼びます。CFSのぶり返しはよくある事で、病気だったり、また、無計画な活動が原因だったりします。ぶり返しに対して専門家がする事は;
・現在の活動パターンにより休憩を入れる
・リラックスと呼吸テクニックを導入する
・回復に対してより楽観的になるよう励ます


というものがあります。こうする事で長期的にCFSの症状を抑えていく事ができます。



参照
http://www.nhs.uk/Conditions/Chronic-fatigue-syndrome/Pages/Treatment.aspx
posted by ヤス at 07:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 心理学理論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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