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2014年12月30日

会話の脇役、機能語が2人の関係性をよく表している

テキサス大学オースティン校のジェームズ・ペネベーカーは私たちが使う言葉について分析をする心理学者で、特に機能語の研究をしています。機能語とは言葉や文章を繋ぐための短い言葉の事です(The. This. Though. I. And. An. There. That. 等)。


ペネベーカー「機能語とは基本的には間を埋める言葉の事。私たちは機能語に注意を向けませんが、これこそが非常に興味深い言葉なのです」

彼は言葉を大きな部類に分け、その内の1つが機能語で、その他1つが内容語です。内容語とは「学校」「家族」「住む」「友達」等といったように特定のイメージをもたらし、会話の内容となる言葉の事です。

ペネベーカー「私たちはネイティブでも機能語を聞く事はできない。人間にはそれは不可能な事なんだ」

という事で20年ほど前にペネベーカーと同僚は機能語を聞き取り、そのパターンを見つけ出すコンピュータプログラム(The Linguistic Inquiry and Word Count program)を作成し、会話の研究をしてきました。

機能語の使われ方から、話し手が嘘をついているかどうかを見極められるか?男性か女性か、金持ちかお金がない人かを見分けられるか?カップルの関係性を推測できるか?

そしてペネベーカーはスピードデーティングにおいてもこのプログラムを利用し、実験をしました。それぞれのテーブルに座った2人の会話をプログラムに集め、その後、お互いの感想も集計していきました。データを分析すると驚きの結果でした。




プログラムによる「誰が今後デートに行くか」の分析予想の方が、当事者の予想よりもはるかに正確な予想をしていたのです。更に興味深かったのは、2人の言語スタイルが似ている程(代名詞、前置詞、冠詞等を似たような頻度、使い方)、その後デートに行く確率が高かったのです。

ペネベーカー「機能語の使い方が似ている程、スピードデーティングにおいてその後デートに行く確率が高かった。同じ事は既に付き合っているカップルにも言えて、機能語の使い方から、3ヶ月後にまだ付き合っている可能性を予測する事ができる」

「私達が他人に興味を持つ時、私達の使う言葉のスタイルは変わります。2人の個人がお互いに興味がある時、彼らは同じような言葉を使います。これは人間が自動的にする事なのです」



ペネベーカーはこの他にも同じプログラムを嘘発見、リーダーシップ、誰がトラウマから回復できるかといった予想に使ったそうです。

中でも特に彼の興味を惹いているのがパワーダイナミクスです。会話を分析する事から2人の内、どちらがパワーを持っていて、社会的ステータスがあるのかを知る事ができると言います。

「これは非常にシンプルなんだ。機能語の”I (私は)”を聞き取れば良いんだ」

一般的に言われている事とは反対に、社会的なステータスが高い人の方が”I”を使う頻度が少ないんだそうです。これを証明するために彼はEメールの文章を分析しました。例えば、彼と彼の生徒との間のEメールでは、生徒の方がより”I”を使っていました。彼と有名な教授との間のEメールでは、彼が多く”I”を使っていました。


これは彼にとっても非常に驚きでした。彼は誰にでも平等に接しているという強い確信がありましたが、意識していない所で、機能語の使い方に、一般的に見られるような違いがあったのです。しかしこれは理屈に叶う事だとも言えます。目上の人やパワーのある人に話す時、人はどうしても自意識過剰になります。

ではこういった知識を私達はどう利用できるでしょうか?映画『マイ・フェア・レディ』のエリザのように言葉使いを変えると性格も変える事ができるのでしょうか?20年の研究の中で、ペネベーカーはそれは無理だと考えています。


彼の研究結果が示すには、言葉を変える事で性格を変えられないが、性格を変える事で言葉の使い方は変わるという事です。実験結果を集めた著書”The Secret Life of Pronouns”において、コンピュータで言葉を分析するのはまだ始まったばかりだと言います。それはまるで望遠鏡を発明したが、まだ見るべき所は沢山ある状態だと。


現在、彼はシェークスピアの作品に対してこのプログラムを使い、何か書かれていない事が見えてこないか研究をしています。その他、2万5千の大学への志願書を分析し、それぞれの学生が大学でどれだけ高い成績を収めるかを予測しようとしています。


また近年彼は間を埋める言葉(um, like, uh, I mean, you know 等)を研究して、それらは良心と関係があると出版記事で述べています。彼の今後の研究にますます注目です。

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参照
http://www.npr.org/blogs/health/2014/09/01/344043763/our-use-of-little-words-can-uh-reveal-hidden-interests
posted by ヤス at 21:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 心理学実験 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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