2015年03月03日

マーケティング心理学の歴史

現代社会に広告は溢れています。アメリカにおいてその流れを作ったのが、行動主義の創始者とされるジョン・ワトソンです。ワトソンは、ジョン・ホプキンス大学をクビになった後、ニューヨークの大手広告会社、J・ウォルター・トンプソンで働き始めます。




ワトソンは効果的な広告は次の3つにアピールする必要があると考えました:愛情、恐怖、そして、怒り

例えば、歯のホワイトニングの広告はそうする事で性的により魅力的になれる事を消費者に訴えかけます。

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また、ワトソンはマーケティングリサーチを発展させた人でもあります。マーケティングにより科学的なアプローチをもたらしました。人口統計学や有名人の推薦といったコンセプトも彼が活発に使い始めました。


ワトソン以前には、広告に影響した3人の心理学者がいます。

まずはハーロー・ゲイル。1895年、彼はミネソタの200社に各社の今後の広告計画を聞くアンケートを実施しました。しかし反応は10%しかありませんでした。

1903年にウォルター・ディル・スコットが”The Theory of Practical Advertising(実践的広告理論)”という本を出版します。人がいかに広告によって流されるかについて書かれています。「人は論理的な動物だと言われているが、暗示の創造物だと言う方が正しい。人は論理的であるが、それよりも暗示的である。」

スコットは命令とクーポンを用いた広告テクニックをよく用いました。つまり、命令文で直線的な表現をする事と、クイズに答えて会社に回答を郵送したらクーポンがもらえるという仕組み。科学的な証拠は無いものの、スコットは広告業界に心理学の介入をした事で名声を得ます。

第三の心理学者はハリー・ホリングワース。彼は広告は次の4つの事を満たす必要があると考えました。

⒈ 消費者の注意を得る
⒉ メッセージに焦点を当てさせる
⒊ 消費者にメッセージを覚えさせる
⒋ 消費者に望む行動を取らせる


ホリングワースはこれを様々な商品を使って実験しました。そして、それらの企業から各社の広告を集め、その広告を採点、そして、その売り上げと対比させどれだけ相関性があるかを分析。結果は0.82と非常に高いものとなりました(1.00が完全相関)。



このようにして見ると、100年以上もの歴史がある心理学の分野だという事が分かります。非常に興味深い分野です。

参照
http://psychcentral.com/blog/archives/2011/02/15/the-psychology-of-advertising/
posted by ヤス at 19:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 心理学理論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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