2015年03月02日

産業・組織心理学とは

産業・組織心理学とは、心理学の理論や法則を組織に応用する学問です。これは職場の生産性や、それに関連する事項、つまり、従業員の体と心の健康を促進する事を目的とします。産業・組織心理学者は労働者の特性や行動を調査したり、企業を評価したり、リーダーシップトレーニングを提供したりします。この学問の主眼は、職場での人間行動を理解する事です。

産業・組織心理学には大きく2つの面があります。1つは「産業」の面。これは個人と職の最大のマッチングを図る事です。この部分だけを見ると人事心理学だと言えます。人事心理学では、従業員の特性を分析し、彼らが最も力を発揮しそうなポジションを提供します。その他、従業員トレーニング、パフォーマンス基準の発展、パフォーマンスの計測などがあります。

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もう1つは「組織」の面。組織がいかに個人の行動に影響するか。組織構造、社会的基準、マネジメントスタイル、役割への期待といった事は、組織内の人の行動に大きく影響します。こういった要素を理解する事で、産業・組織心理学者は個人のパフォーマンスと健康、そして同時に、組織を全体的に豊かにする事を目指します。

産業・組織心理学には大きく6つの分野があると考えられています(Muchinsky, 2000)。

トレーニングと能力開発:この分野では特定の仕事で力を発揮するにはどういったスキルが必要かを考えます。それに基づき能力開発の機会を設計します。

採用:採用基準を作ったり、採用に携わります。

人間工学:パフォーマンスを最大化させ、ケガを最小化する為の物理的な環境整理に携わります。

パフォーマンスマネジメント:従業員が仕事をきちんとこなしているかを見定める評価法や技術を開発する事に携わります。

ワーク・ライフ:従業員の満足度の改善と職場生産性の最大化を目指します。仕事がよりやり甲斐あると感じられるような、また、従業員の人生の質が向上するような役割を担います。

組織的発展:利益を増やし、商品を再考案し、組織構造を改善させる事で、組織改善を図ろうとします。




もしあなたが心理学での学びを実践する事に興味があるのであれば、この産業・組織心理学が向いているかもしれません。また、心理学だけではなく、商品開発、コンピュータ、統計、工学といった事柄にも興味がある人にも向いていると言えます。




参照
http://psychology.about.com/od/iopsychology/f/organizational.htm
posted by ヤス at 06:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 心理学理論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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