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2015年03月30日

ホフステードの文化次元論:日本は男性的、不確定回避、長期的思考な文化


僕の興味がある研究分野の一つは文化心理学です。アメリカ、オランダ、イギリスでの生活を経験して、周りの人とうまくやっていくには、文化を理解することが不可欠だからです。これは言語以上に学ぶべきことだと思います。

多くの現地日本人の方は長年住むことによって、こういったことを感覚で捉えているのだと思いますが、できるだけ早く調整をしたい僕は文化を学ぶことによって、少しでも早く理解を深めたいと思っています。

そこで組織における文化心理学で世界的に最も有名なヘールト・ホフステードが作った『ホフステードの文化次元論』について書きたいと思います。この理論は異文化コミュニケーションについて理解を助けてくれるフレームワークで、特定の社会の文化が、その社会のメンバーの価値観にどう影響するのか、また、その価値観がどう行動に影響するのかについて説明しています。

この理論はホフステードがIBM社員時代に、60〜70年代の世界中のIBM社員のデータから作り上げたフレームワークです。異文化を数値化した最初のモデルだと言われています。当初は4つの次元(指標)で考えらえていました。

個人主義の度合い(個人主義か集団主義か)
不確定さをどれだけ避けるか
社会的権威による距離(社会的階層の強さ)
男性的か女性的か(課題優先か人優先か)


香港の研究を見て、ホフステードは5つ目の次元「長期的思考の度合い」を付け加えました。更に2010年に出版された”Cultures and Organizations(邦訳『多文化世界』)”において、6つ目の次元「放縦か自制か」が付け加えられました。それぞれの次元を見ていきましょう。


社会的権威による距離:社会的権威による距離とは、権威のないメンバーが、力の配分は平等ではないということをどれだけ認識しているか、その度合いを示します。従って、この指標が高い組織では、組織内に階層があるということが認識されていて、それに説明を必要としません。この指標が低い組織では、力の分布が平等です。民主的な組織ではこういった傾向があると言えます。

個人主義の度合い:個人が集団に統合されている度合い。個人主義社会では、個人の達成や権利に重点が置かれます。個人が自分自身やその家族の権利を主張し、仲間を選択します。逆に集団主義社会では、個人は主に一生涯続く、統合力のある組織の一員として行動します。ここでは個人は拡大家族に対して不動の忠誠心を持ち、その代わりに、何かがあったら家族から守られます。

不確定さを避ける度合い:社会がどれだけ不確定さや曖昧さを許容するか。つまり、メンバーが不確定さを最小限にするために不安をどう処理するかの度合いに現れます。不確定さを避ける度合いが高い社会では、人々は感情的になる傾向があります。未知や不慣れな状況があれば、慎重に一歩一歩、物事を計画し、ルールや決まりを制定します。逆に不確定さを避ける度合いが低い社会では、未知や不慣れな状況があっても、不快に思わず、できるだけ数少ないルールで対処しようとします。この社会の人々は変化に寛容で、実践を重視します。

男性的か女性的か(課題優先か人優先か):男性的な文化では、競争、アサーティブさ、物質主義、野心、パワーといったことに価値を置きます。女性的な文化では、関係性や人生の質に価値を置きます。男性的な文化ではジェンダーの違いははっきりしていて、女性的な文化では男女が同じ価値観を持ち、謙虚さと思いやりが強調されます。「人生の量か人生の質か」と言い換えられたりもします。

長期的思考の度合い:長期的思考の社会は将来に重点を置きます。ここでは辛抱、節約、対応力といった、報酬を目的とした実践的な価値観が推奨されます。短期的思考の社会では、安定、伝統の尊重、世間体、社会的義務の遂行、恩返しなどといった過去や現在に焦点を当てた価値観が推奨されます。

放縦か自制か:メンバーが自分の欲求や衝動をどれだけ抑制するか。この度合いが低い社会は、楽しみに関連する、基本的な人間の欲求に対して寛容的になり、この度合いが高い社会はそういった行動は社会的基準によって、制御、抑制されるべきだと考えます。




ちなみに日本社会はこのようになります。
→ http://bit.ly/12jbbsT

非常に興味深い理論です。次の実験で使っていきたいと思います。




その他参照
http://www.kwintessential.co.uk/map/hofstede-power-distance-index.html
posted by ヤス at 02:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 心理学理論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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