2016年02月09日

精神科医、心理学者、心理療法士、カウンセラー。それぞれの違いは?その1

心の問題がある時に、それをサポートしてくれる職業の人は多々あります。ここではそれらを整理したいと思います。


心理療法士(Psychotherapist)

心理療法は、基本的にトークセラピーの事を言います。心理療法士とカウンセラーはその言葉の用途が幅広いので、よく同じ意味で使われます。実際、イギリスの大学の規定でも、カウンセリングと心理療法は同じ意味で使うと書かれています。

心理療法の目的は、クライアントが自身の様々な心配事を乗り越えられるようにサポートする事です。それは感情的な苦痛だったり、精神的な病気だったリリます。心理療法士は、心理療法の分野の勉強やトレーニングだけでなる事ができます。

心理療法士は、人の感情や感覚を理解するために幅広いアプローチをとります。また、一部の心理療法士はクライアントに感情をより効果的に処理するようにスキルを教えることもあります。精神病などの重度の症状に対しては、精神科医などと共同で取り組むことが通常です。

心理療法士は個人、集団、家族、カップルなどを対象とします。心理療法士の多くは対象人口や対象の症状などを特定します。心理療法士は通常、クライアントと定期的に(週に一回など)会います。

現在イギリスでは心理療法士と名乗る法的な制限はありませんが、UKCPなどの職業団体が「登録心理療法士(registered psychotherapist)」などといったタイトルを管理しています。

つまり、心理療法士は、人の感情や精神的な悩みをトークセラピーによって手助けする。他の専門家やチームと組むことがある。自分の専門手段(CBTなど)を選ぶことができる。そして、個人、集団、家族、カップルなど、受けたトレーニングや教育によって、対象人口を選ぶことができる。

そういった心のサポート職だと言えます。



カウンセラー(Counsellor)

カウンセラーはクライアントの心の悩みを心理療法によってサポートします。心理療法士と重なる部分が多いので、一部の専門家は長期的な症状に携わり、そういったトレーニングを受けている人を心理療法士と呼ぶべきだと述べていますが、実際のところこの2つの違いは非常に微々たるものです。多くのカウンセラーが心理療法士と同じトレーニングを受けます。

カウンセリングは、心理療法士と同じように、個人、集団、家族、カップルなどに対してなされます。セッションでは特に決められた構造やアジェンダはなく、話が進みます。カウンセラーは特定の心理療法のスキルを使います。

個人カウンセリングでは、クライアントが感じたことを何でもオープンに話していきます。集団カウンセリングでは、同じような悩みを持つ人が集まって話をしていきます。カウンセラーは話をファシリテートします。カップルかウンセリングはカップルと共に、彼らの関係性について話します。家族カウンセリングでは、家族と共に、家族の中、また外で何が起きているのかを話します。

カウンセラーも心理療法士も、クライアントが安心して話せる場づくりをします。そして、カウンセラーが何をすべきかを言うよりも、クライアント自らが解決策を見つける手助けをします。もしクライアントが安心できないのであれば、それを言うことができます。また、他の専門家を尋ねる事もできます。

心理療法士のタイトルと同じように、カウンセラーも法的に規制されていません。職業団体の規律がよく使われています。

セッションは対面だったり、スカイプ、Eメールや電話でなされる場合もあります。



参照
http://www.counselling-directory.org.uk/psychiatrists-psychologists-psychotherapists-counsellors.html
posted by ヤス at 10:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 心理学理論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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