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2016年05月30日

実験で裏付け。人間には他人を助けたいという本能がある

脳には特定の内臓された偏見があります。例えば、蛇や電気を恐れるのは持って生まれたものです。また、自己に強い焦点が当たったり、親族を贔屓したり、民族意識を持つ傾向があります。


脳にはこういった特性や偏見がありますが、幸い、私たちの脳はそういったことに気づくこともできます。つまり、意識を意識することができる。これをマインドフルな脳と言います。つまり、新旧の脳のループに巻き込まれるのではなく、それを観察者としてみることができるのです。

これはNLPでいうディソシエーションと似ています。自分が体から出たとイメージして、自分を俯瞰してみてみる。僕の意見では、マインドフルネスをNLP的に言うと、プログラミングの中から、ディソシエーションをして、俯瞰して自分をみてみること。そうすることで解釈された情報ではなく、一時的情報を把握することができる、となります。

そして、マインドフルな脳が俯瞰的に上から見るのに対して、この新旧の脳のループの土台にあるのが思いやりだと思いやり中心療法(CFT)では考えます。思いやりは、いたわり(特に愛着)に根ざした動機でできています。近年の研究でマインドフルネスは脳の上部と前頭葉を刺激し、思いやりは脳の中枢部を刺激すると報告されています。また思いやりとは反対に、競争モードに入ると全く違った思考や身体症状が現れます。


社会的メンタリティーという概念があります。これは、社会的動機システムは、他人の動機システムに依存しているというものです。社会的メンタリティーは、社会的なシグナルを送り、受けることを必要とします。それによって、相互に影響し合う交流の連続性を作ります。CFTはこうした社会的シグナルにより反応できることを目的とします。

例えば、思いやりは交流の中で生まれます。思いやりを発揮している人には、共感であるとか、注意を向けるであるといった能力があります。そして、思いやりを助長するものと邪魔するものがあります(例えば、好きな人と嫌いな人など)。

また思いやりを受けるのが上手な人、下手な人がいます。周りに対してオープンである人は受けるのが上手でしょう。また思いやりを受けるのを助長するもの、邪魔するものがあります。

思いやり中心療法がよく機能するには思いやりを与えること、そして受けること、両方ともを強化しないといけません。多くの患者は思いやりを受けることに難を示します。

これを示す良い例がエドワード・トロニックの「無表情実験 (Still Face Experiment)」です。


参加した赤ちゃんはお母さんの表情が、自分の動きに反応している間は幸せな気分を見せますが、お母さんの顔が無表情になった時、突然、悲しくなります。

この基本的な心理学の科学に関する実験で、トロニックは、私たちの脳は、特に感情的なレベルにおいて、社会的シグナルに反応をすることを示しています。

そして次の動画が「励まし」という面で非常に大事なことを教えてくれます。ジョセフ・カンポスの「嘘の崖(Visual Cliff)」です。


この実験では視覚効果で実際には存在しない崖が目の前に現れます。お母さんの表情が肯定的な時、赤ちゃんは前に進むことができます。そうでないときは進めませんでした。励ましがあるのとないのでは赤ちゃんの行動が大きく変わったのです。

これらの実験では、いかに社会的なシグナルが私たちに影響を与えるかを教えてくれます。誰かの表情だったり、声のトーンなど。大人でも同じです。何か恐ろしいことがあると、誰かの励ましによってできたりできます。つまり、セラピーにおいても、何か直面するのが嫌な問題に対して、励ますことができれば、その問題に直面し、対処をすることができます。これはこれまでの科学ではあまり検証されてきませんでした。でもこの差が、セラピーの結果の差なのかもしれません。あるセラピストはこういったことを無意識のうちにやっているのだと思います。

次の実験は、ワムケンとトマセロの「子供とチンパンジーにおける利他的な行動に関する実験」です。


大事なことは、実験者を助けるとき、子供は快感を感じているということです。うつ病患者の特徴は、他人に対して自分自身の価値を感じられないことがあります。自分に価値はないと思っていることです。この実験では何かに貢献することで、人間は喜びを感じることができるということです。

こういった心理学のことを学ぶのも、誰かを助けたいと思うからだと思います。誰かを助けたいという気持ち、それを人間は持っています。

posted by ヤス at 19:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 心理学理論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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