2016年09月30日

PICOでリサーチクエスチョンの設定

エビデンスに基づいたリサーチをするときに、具体的な質問を設定する必要があります。この時に有効なモデルは、様々なものがあり、リサーチの分野によって何が良いのかは異なります。それぞれのモデルは独自の方法で、リサーチの焦点を定め、特定のキーワード、戦略、データ収集、結果のプレゼンテーション方法を決めます。


健康の領域でよく使われるモデルの一つにPICO(ピコ)があります。

Population, patient, problem(人口、患者、問題) - 患者はどういった人たちか?何が問題なのか?問題とする疾病の重大性はどれほどか?

Intervention(介入) - どのような介入について考えたいのか?

Comparison(比較) - この項目は必須ではありませんが、比較する介入がある時等に使われます(介入法Aと介入法Bの比較、介入法Cと無介入の比較)。

Outcome(結果) - 何を計測するのか?重大性に改善は見られたか?

PICOの活用例を以下に示します。

P=高齢者のケアにおいて、病院で何らかの疾病に感染すること

I=丁寧に手洗いをする

C=アルコールで手を消毒する

O=病院感染の軽減度合い


このプロセスの後にリサーチクエスチョンを設定することができます。例えば、
「手洗い、または、アルコール消毒は、高齢者ケアにおいて、病院感染の率を下げるのか?」
といったリサーチクエスチョンを作ることができます。

リサーチの最初の方の段階で有効なフレームワークです。


posted by ヤス at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 心理学理論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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