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2017年05月12日

文献レビューよりも強い系統的レビュー

系統的レビュー(systematic review)とは?

系統的レビューとは、すでに存在する研究記事を詳しく見ていくことを言います。このレビューでは研究的な証拠を系統的に探し、見つけ出し、選択し、理解し、統合していきます。バイアスを最小限にするために、対象となる研究は、明確で、再現性のある研究方法を使うものです。系統的レビューは特に健康に関する科目では必須の手法でですが、他の分野でもよく使われます。

系統的レビューは文献レビューよりも徹底的です。というのも、系統的レビューでは、出版された文献だけではなく、「グレー文献」と呼ばれる出版されていない文献も考慮するからです。グレー文献は系統的レビューに価値を与えるものです。なぜならグレー文献はしばしば非常に最新の情報であり、出版によるバイアスがない可能性が高いからです。グレー文献には、出版されていない研究、レポート、論文、会議論文、要約、政府の研究、現在進行中の実験などが含まれます。


系統的レビューは複雑なプロセスです。ここではいくつかの系統的レビューを紹介し、典型的なプロセス、そして、どのように実行し、論文にしていけばいいのかを紹介します。

系統的レビューの種類
・質的:この系統的レビューでは結果はまとめられますが、系統的に統合されることはありません。
・量的:この系統的レビューでは複数の研究の結果を統計的手法で統合します。
・メタアナリシス:統計的手法を使って、関連する研究から効果を見積もり、統合します。


計画表を書く

良い系統的レビューは計画表が大事です。計画表があれば、最終ゴールがわかり、具体的な目的、方法を明確にすることができます。実験過程がより透明になります。
計画表では、検索する言葉、どのような記事を含み、除外するのか、分析するデータはどういったものか、などを決めます。この計画表は、論文記事と一緒に学術誌に提出する必要があります。多く学術誌において、PRISMAといった手法を使うことが一般的です。


PRISMAステートメント

PRISMAステートメントとは、27項目のチェックリストとフロー図から成る文書で、研究者にどのように系統的レビューを進めていくのか、そして、論文を書くときに何を含むべきかを示してくれます。

計画書には以下のものが含まれることが多いです;
・検索されたデータベースとその他追加の情報ソース(特にグレー文献の場合)
・検索に使われる言葉
・検索条件
・文献の選択基準
・抽出するデータ
・報告するデータのまとめ



系統的レビュー計画書を登録する

登録をすることで、他の人が同じ系統的レビューをするのを防ぐことができます。以下の場所で登録することができます。
Campbell Collaboration: 社会的な介入に特化したもの
Cochrane Collaboration: 健康分野の介入に特化したもの
PROSPERO : 全ての分野

これらの場所では現在進行中の系統的レビューが見られるので、自分がするテーマが他の人にされていないか調べる必要があります。


系統的レビューを始めるベストな方法は?

系統的にすることが何よりも大事です。系統的レビューは莫大な量の文献を詳細に吟味し、分析していきます。自分がするレビューが効率的で、良いものであることを確かにするには、明確な過程をたどる必要があります。一般的に以下のような流れです。

1.研究の質問を設定する
2.文献の選択基準を決める
3.情報ソースを決める
4.対象研究を選ぶ
5.研究の質を評価する
6.データを集める
7.結果を分析し、表す
8.結果を解釈する
9.必要に応じて見返す


そして、各段階でノートを取っておくと良いでしょう。すると論文を書くときに非常に役立ちます。


系統的レビューの論文はどのような構造か

系統的レビューの論文は普通の論文と同じ構造です。一般的に、タイトル、要約、イントロ、方法、結果、ディスカッション、そして、参照文献です。

タイトル:研究されているテーマを正確に表します。一般的に、「系統的レビュー」という言葉はどこかに入ります。

要約:一般的に、短い文章で背景、方法、結果、結論が入った最初の文章です。

イントロ:イントロはトピックを集約し、なぜ系統的レビューが行われたのかを説明します。既存の知識やにギャップがあったり、文献の中で不一致があることで、レビューが必要になります。また、レビューの目的を述べる必要もあります。

方法:系統的レビューの論文でここが最も大事な部分となります。どのような方法でレビューが行われたのか、明確で論理的な説明が必要です。以下のポイントを詳細に示す必要があります。
・選択基準
・どれだけの研究があるのか
・選ばれた研究はどれか
・データの抽出
・研究の質を評価
・データ分析

結果:研究を検索した結果から始まり、研究の広さ、特徴、質を述べ、そして、その介入の結果を論議していきます。

ディスカッション:ここではレビューにおいて主要な発見、限界、そして、結果の信頼度を検討します。最後にレビューの強みと弱みを述べ、今回の研究が実践の場でどう役立つかを述べます。


参照
http://www.editage.com/insights/a-young-researchers-guide-to-a-systematic-review
posted by ヤス at 05:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 心理学実験 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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