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2018年09月30日

解釈的現象学的分析(Interpretative Phenomenological Analysis)

解釈的現象学的分析(Interpretative Phenomenological Analysis, IPA)とはジョナサン・スミスによって開発された手法で、経験的であり、質的なものを理解しながらも、心理学に適合できる分析方法のことです。個人がある現象をどのように経験したのかを、特定の状況にある特定の観点から調べます。個人が出来事をどのように解釈し、意味付けをしているのかが主眼です。IPAでは、主観的、そして、反映的な解釈のプロセスを伴いながら、当事者の生の経験(lived experience)に焦点を当てます。データは研究の状況や文化的背景も考慮しながら慎重に解釈されます。


IPAは特にあまり研究がなされていない現象や新しい現象、また論理的な説明が難しい現象について、理解しようというときに有効です。当事者が生の経験をどのように理解したのかを振り返ることで、その現象を一つの観点から詳細に理解できます。そうすることで、その現象をよりよく理解でき、新たな探求の道を拓くことができます。

IPAは現象学と解釈学(phenomenology and hermeneutics)を基礎とし、そこに個人主観的な視点を付け加えます。現象学が、意識的な経験の詳細を把握し、解釈学がそれを解釈する。現象がなければ解釈するものがありませんし、解釈なくして現象があっても何も理解できません。解釈学者、マルティン・ハイデガーは、現象学的な理解は解釈にある、として、解釈学を現象学の前提としました。現象学は当事者の個人的な経験を探求し、個人的な体験には解釈が伴います。従って、この2つが共存するのです。

IPAを使って特定の現象に関わる経験を理解するとき、(特定の決められたフレームから解釈・評価をするのではなく)包括的なボトムアップのプロセスで理解をして行きます。


IPAでのデータ収集は、大抵、半構造化面談を使ってなされ、参加者の観点から、参加者がその現象をどう体験したのかを聞き取るために行われます。また、あらかじめの質問は少しは準備されますが、基本的にはオープンで帰納法的なアプローチ(個々の現象から一般的な結論を導き出す)を取ります。従って、IPAでは同じような参加者グループを集めます。

参照
https://www1.bps.org.uk/networks-and-communities/member-microsite/division-counselling-psychology/interpretative-phenomenological-analysis
posted by ヤス at 20:49| Comment(0) | 心理学実験 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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