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2019年07月16日

予防医療として注目される森林浴

日本医療センターの李教授は月に3日は森林浴をします。森林浴は癌、発作、胃腸腫瘍、うつ病、不安、ストレスに効果があるとされています。森林浴によって免疫力が高まり、血圧が下がり、よく眠れるようになります。


イギリスの森林保護機構は今(2019)年6月、森林浴を非医療介入法として、医学会でも使われるべきだと推薦しました。現在、イギリスでは、ボランティア活動、ガーデニング、クッキング、スポーツ、ふれあいを通しての「社会的処方(social prescribing )」が注目を集めていますが、自然の中でゆっくりすることも社会的処方として使えそうです。

森林浴は1980年代に日本で生まれたコンセプトです。近年の研究では森林浴によって血圧やコルチゾール値の低下、また集中力や記憶力の向上につながると報告されています。木々が放つフィトンチッドが免疫力を高めると言われています。日本の医療界では森林浴は健康のためによく使われています。

李教授は、森林浴は予防医学であり、治療法ではないと言います。現代社会において人は自然の中で時間を過ごさなくなってきました。日本人の8割が自然とかけ離れた場所に住み、アメリカ人は一日の時間の9割を室内で過ごします。しかし人間は本来、自然の中で過ごすようにできています。ケンブリッジ公爵夫人キャサリン妃も森林浴がイギリスでの利用を支持しています。

森林浴では森の中をただ(目的地を持たずに)歩きます。体が感じるように歩きます。ゆっくりと見るもの、聞こえるもの、匂いや感覚に注意を払います。木々や葉の色に注意を向けたり、水が流れる音を聞いたり、風や匂いを味わったりします。こうしたものに注意を向けることで「今ここ」に心を持ってくることができます。

イギリスでは今、日本より40年遅れている考え、科学的な実験を実施する研究者が増えつつあります。キングスカレッジの研究では、都会にいても、木々、青空、小鳥に囀りに触れることで心の健康度が上がったと報告されています。効果は実験後数時間しても保たれたそうです。自然のヒーリング効果はたった20分でも微量ながら見られるようです。


日本人585人を対象にした実験では、都市に住む人は常にストレッサーにさらされていて、それが健康上の問題(不安症、うつ病など)につながると述べています。自然を使ったアプローチはシンプルで、利用しやすく、費用のかからない手法だと言えます。

ちなみに社会的処方の考え方は、人の健康は雇用、住生活、借金、社会的孤独や文化といった様々な要素に影響されていると考えるもので、医者の診療に来る2割の患者は社会的な問題による症状だと考えられています。こうした症状に伝統的な医学的介入はあまり効果がなく、社会的処方のような活動に注目が集まっています。近年の実験では、社会的処方によって来診患者数が3割軽減したそうです。

今後も森林浴の科学的な実証が期待されます。

参照
https://www.theguardian.com/environment/2019/jun/08/forest-bathing-japanese-practice-in-west-wellbeing
posted by ヤス at 05:24| Comment(0) | 健康・メンタルヘルス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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