【心の理屈メルマガ】登録はこちらから!

【TOEFL(R) Test 対策】 AdmissionsBuffet (アドミッションズ・ビュッフェ) プレミアム・プラン

2020年02月15日

ネガティブ感情が身体にもたらす悪影響の文化比較

怒りの感情は私たちの血脈に悪影響をするとマーク・トゥエインは言いましたが、近年の心理学の研究でもネガティブ感情は私たちの健康を蝕むと考えられています。例えば、炎症、免疫力の低下、心臓病確率の増加などです。しかし、最近の研究でこれらの影響は文化ごとに異なるかもしれないと報告されています。


ある研究では、ストレスホルモンであるコルチゾールの値をアメリカ人と日本人の間で調べました。実験は4日間で、毎日複数回、唾液からコルチゾール値を割り出しました。参加者は過去30日間で起きたことで、ネガティブ感情を抱いた事柄を思い出し、そのネガティブ度を評価しました。そして、身体的な指標を計測するために、炎症と心臓の状態を調べました。

データを分析すると、アメリカ人の参加者の間では、ネガティブ感情とコルチゾールの値が強い相関関係にありました。つまり、ネガティブ感情は病気になるリスクを増やしている。しかし日本人の間では、ネガティブ感情がアメリカ人より頻繁に記録されているにも関わらず、このコルチゾール値との関係性はあまり強くありませんでした

この違いはどこにあるのか?1つには感情の理解の違いが挙げられます。欧米文化では、個人主義であり、自立することが良しとされます。そこでは感情は個人の内的な特徴であり、責任であるとの位置付けです。そして心の健康は、ポジティブな感情を最大化するものだと理解されます。従って、ネガティブな感情は好ましくなく、避けるべきものだと考えられます。さらにネガティブ感情は、自己や環境に対処する能力に対して、驚異であると見られます。このような驚異の感覚が、ストレス反応を活性化させ、コルチゾールを分泌するのではと考えられます。


しかし、東洋文化では伝統的に、仏教や儒教にもあるように、感情は人生の一部だと考えられています。従って、ネガティブな感情もポジティブな感情も共存することが理解されています。従って、ポジティブ感情とネガティブ感情のどちらかが存在すると考えるのではなく、それらの感情は繋がっていると考えられます。個人の責任とするのではなく、感情は状況や関係性において左右すると考えられています。このようにネガティブな感情も生活の一部で、一時的に存在するものだという理解が、ネガティブ感情からくる身体的なストレスを下げているのではと考えられています。


西洋でも東洋でも共通するのは、私たちは様々な感情を経験するということです。しかし、その感情に対してどのような考えを持つのかが、その影響に変化を加えます。このような文化的な違いを理解することは、心と体の複雑な関係性を理解するのに役立つかもしれません。

参照
https://www.psychologytoday.com/us/blog/between-cultures/201906/are-negative-emotions-universally-bad-our-health
posted by ヤス at 23:56| Comment(0) | 心理学実験 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。