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2015年01月04日

ゴルフ選手に催眠を

2001年イギリス(Sheffield Hallam University)のジョン・ペイツ、アンディ・カミングス、イアン・メイナード(John Pates, Andy Cummings, Ian Maynard)が催眠を使ってゴルフ選手のパターの正確性を高めようという実験をしました。それと同時にフロー状態との関連性も調べました実験の方法はテニスのものと同じでした。

結果は参加した全5選手にパターの向上とフロー状態の向上が見られたそうです。この記事の中で大事だと思ったことを書いておきます。


●心の状態が大きく作用するスポーツ、ゴルフ

1997年のカトリーとデューダ(Catley & Duda)の実験では、ゴルフ選手が自分のプレー前の心をコントロールするスキルは肉体的なスキルと同じくらい重要だという結果が出たそうです。またフロー状態を得ることがピークパフォーマンスに関係するといった結果も出たそうです。

また1991年のコーン(Cohn)の実験ではフロー状態になるためのスキルがある人の方が良いスコアを出し、プレー中の楽しみも大きいという結果が出たそうです。



●イメトレとゴルフ

スポーツ心理学の研究からわかっていることはイメージトレーニングはゴルフに良い影響をするということです。ウールフォーク、マーフィー、ゴテスフェルド、アイケン(Woolfolk, Murphy, Gottesfeld, Aiken)の1985年の実験では、ゴルフのパターにおいてプラスの結果をイメージトレーニングすると、パターの成果が上がる、という結果が出ました。

また、カーシェンバウム、オーウェンズ、オコーナー(Kirschenbaum, Owens, O'Connor)は1998年にSMARTゴルフという5ステップの心理プログラムを提唱し、これによって先週の感情コントロール、結果などに向上が見られたと報告しています。

また1995年のマーティンとホール(MArtin & Hall)の調べではイメージトレーニングをするゴルファーは、そうでないゴルファーよりもはるかに練習し、高く、かつ現実的な目標を設定し、トレーニングプログラムを諦めずやり通す傾向がある、と記しています。


●リラクゼーションとゴルフ

リラクゼーションも優れたゴルファーが取り入れていることです。マカフリーとオーリック(McCaffrey & Orlick, 1998)はショットとショットの間、またはショットの動作をしている時にリラックスして落ち着いた状態でいることが非常に大事だと述べています。コーンも1991年の実験で肉体のリラックス、心の落ち着きが、ゴルフにおいてピークパフォーマンスにつながると述べています。

さらにマーフィーとウールフォーク(1987年)はパターにおいて、リラクゼーションテクニックは緊張を抑え高い成果につながると報告しています。 

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●イメトレとリラクゼーションの融合は片方だけよりもっと効果的

ウェインバーグ、シーボーン、ジャクソン(Weinberg, Seabourne, Jackson, 1981)が視覚運動行動リハーサル(Visual Motor Behavior Rehearsal)というリラクゼーションとイメトレの融合を提唱し、空手において、これらは片方だけの時よりも優れた結果を出すと報告しました。

ベウチャンプ、ハリウェル、フォニア、コエストナー(Beauchamp, Halliwell, Fournier, Koestner, 1996)はリラクゼーションとイメトレを融合させ、さらにゴール設定、エネルギーコントロール、自己観察スキルを加えて実験をし、ゴルフのパターにおいて、良い結果が出たと述べています。

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参照
"The Effects of Hypnosis on Flow States and Golf-Putting Performance"
posted by ヤス at 22:00| Comment(0) | TrackBack(0) | スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月03日

アスリート試合前の恐怖感と自己効力感

イギリス、デヴィッド・シェフィールド博士らが、アスリートの試合前、彼らの精神状態(チャレンジ状態か恐怖状態か)を心臓の動きから割り出し、それと共に、自己効力感、コントロール感、感情の関係性を調べました


48人の大学生アスリートが試合前に集められ、その試合についての話、次に友情についての話をしてもらいます。その間に彼らの心臓の様子を計測します。その後、自己効力感、コントロール感、そして、感情についての自己評価をします。

結果を集計した所、恐怖に感じているアスリート達からは、より高い自己効力感と興奮度が計測されました。しかし、チャレンジする状態であれ、恐怖な状態であれ、それらの状態と心臓の動きのパターンに関係性は見られませんでした。

従って、アスリートにおけるチャレンジと恐怖の理論が説いているような、心臓の反応と自己効力感の自己評価、感情の間には相関関係は見られませんでした。

この結果から研究者は、自己効力感の高い人は自分が高いパフォーマンスを発揮できると信じているから、その分、パフォーマンスを発揮できないことを恐れ、恐怖を感じるのかもしれないと研究者達は言います。


参照
http://www.academia.edu/8735611/Challenge_and_threat_states_Cardiovascular_Affective_and_Cognitive_Responses_to_a_Sports-Related_Speech_Task
posted by ヤス at 08:22| Comment(0) | TrackBack(0) | スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月07日

NLPを使ってアスリートのパフォーマンス向上。ルーマニア女子柔道

2012年、ブラド・グロス、アリナ・ルス、エミリア・グロスら(Vlad Grosu, Alina Rusu, Emilia Grosu)の実験では、アスリートとコーチのコミュニケーションを向上させ、その結果パフォーマンス向上を図るためにNLPが使われました。スポーツで行われるコミュニケーションはより動的であり、多くが体感覚の要素を含むものです。


この実験ではアスリートの得意な感覚やその他、好みの表現方法を見つけて、コーチングコミュニケーションの質を向上させようとしました。

NLPはアスリートのパフォーマンス向上において急速な変化を作り出すためのテクニックをたくさん提供してくれます。また、アスリートが特定の動作を表すのに使う五感ベースの情報を伴った観念運動性の再表現を利用します。

実験は10月から12月の2ヶ月にわたって行われ、25人のルーマニア女子柔道オリンピック選手が参加しました。

実験指標としてバンドラーらが作った視覚、聴覚、体感覚に関するアンケートを選手に回答してもらいます。選手は特定の技をする場面をイメージし、それをコーチから教わるとしてどういったコミュニケーションが最も有効なのか判断します。そこからどういった感覚の言葉が彼らの体の動きをもっとも正確に教えることができるのか。

結果を分析すると、聴覚的な言語情報が、選手の体の動きを最も伝え、パフォーマンスに最も影響し、また、視覚的表現も選手の体感覚に影響するという結果が出ました。

実験者たちは今後、スポーツにおいてNLPを使ってコーチが選手とより効果的なコミュニケーションをとり、パフォーマンス向上を極めることが重要だと述べています。

NLPを学びたいなら以下の本がオススメです。
マンガでやさしくわかるNLP
マンガでやさしくわかるNLPコミュニケーション
実務入門 NLPの基本がわかる本 (実務入門)





参照
Grosu, V.T., Rusu, A.C., & Grosu, E.F. (2013) Neurolinguistic programming techniques in sports training for enhancing performance capacity. Palestrica of the Third Millennium Civilization & Sport, 14(3), pp. 212-218
http://connection.ebscohost.com/c/articles/91269183/neurolinguistic-programming-techniques-sports-training-enhancing-performance-capacity
posted by ヤス at 23:13| Comment(0) | TrackBack(0) | スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月16日

プレッシャー下では左拳を強く30秒間握りましょう

もしあなたがプレッシャーのかかる場面に立ったら、左手で強く拳を30秒間作ってみてください。ドイツのスポーツ心理学者のグループによると、こうする事で右脳を刺激し、習得して自動的になったパフォーマンスをサポートでき、左脳の活動と意識的な考えがもたらすプレッシャーを抑える事ができると報告されました。

ヤーゲン・ベックマン(Jurgen Beckmann)と同僚研究者たちは、独自の心理介入法を3つの実験で試しました。最初の実験ではセミプロのサッカー選手たちが壁に出来た穴に向かってペナルティーキックをします。まずはプレッシャーのかからない誰も見ていない状況で蹴り、次に多くの観衆の前でプレッシャーをかけて蹴ります。

左手の拳握りは、選手には集中力を高める方法だと紹介します。右手にソフトボールを持ち、30秒間強く握った選手たちは、左脳が刺激され、観衆の前でプレッシャーを感じ、著しくパフォーマンスレベルが下がりました。しかし右手で握った選手たちにはそういった変化は見られませんでした。

次の実験では20人のテコンドー選手のキックコンビネーションで試しました。何も無い状況と、カメラを回してプレッシャーのある状況。右手を強く握った選手たちはプレッシャーのかかる状況でパフォーマンスが著しく下がりました。対照的に、左手を握った選手たちのパフォーマンスは向上しました。

3つ目の実験ではバトミントン選手のサーブで試しました。ここでは3つの状況が用意されました。リラックス状況、第一プレッシャー状況、そして第二プレッシャー状況で拳を強く握る。全ての選手が第一プレッシャー状況でパフォーマンスを下げました。しかし、第二プレッシャー状況で左拳を強く握った選手たちはパフォーマンスを基のレベルに戻し、右拳を強く握った選手はそうなりませんでした。

ベックマンらは、彼らの脳部特定プライミング法(Hemisphere Specific Priming)はアスリートに非常に有効だと述べています。「これまでで開発されたイメージトレーニングや呼吸法、キーワード法に加えて、左拳を握る事はパフォーマンス前のアスリートにとって非常に有効なルーティンとなり得るでしょう」

この実験結果は非常に興味深いものですが、このシンプルな事がこれほどにも大きな結果をもたらすというのは驚きです。結果を分析した統計では、効果量は大と出ました。研究者たちはこの結果の更なる確実性を追求しています。

右脳・左脳に興味がある方は以下の本がオススメです。
ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代
奇跡の脳―脳科学者の脳が壊れたとき (新潮文庫)
全脳思考
音読革命―右脳が開花する名文集


参照
http://www.bps-research-digest.blogspot.co.uk/2013/06/simple-fist-squeezing-procedure-helps.html?utm_source=hootsuite&utm_campaign=hootsuite&m=1



posted by ヤス at 00:10| Comment(0) | TrackBack(0) | スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月24日

顔幅広い選手はホームランが多い

ロンドン大学のゴールドスミスカレッジの心理学者、辻村氏とバニッシー氏(Hikaru Tsujimura and Michael J. Banissy)が、日本のプロ野球選手(内、外野手)の顔の形と、彼らのパフォーマンスの関係性を調べました。分析の結果、ホームラン数とfWHR(facial width-to-height、つまり、顔の幅と長さの比率。幅が長さに対して広い程高い数値を出すので、わかりやすく「顔の幅広さ」としましょう)に正の関係性があると分かりました。

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顔の形と性格や行動についてはこれまでいくつかの研究がなされてきました。顔の形から嘘をつく傾向があるかどうか、攻撃的な性格かどうか、協調性があるか、企業において経済的な成果をどれだけ上げられるか等。

例えば、CEOに対して行われた実験では、顔が幅広い程、より良い経済的な成果を上げるといった報告がされています。その他、顔の幅が広い程、思春期のテストステロンの量が多かったり、握力が強かったりする結果が報告されています。

しかしながら、スポーツのパフォーマンスについての実験だったり、白人以外の人種に対してこの種の実験はあまり成されていません。そこで今回の実験が行われました。具体的には日本のプロ野球選手の打撃成績(2011年と2012年)と彼らの顔の幅広さに関係があるのか、調べました。


実験1:2011年のデータで実験

まず2011年については、セリーグの日本人内、外野手104名のデータを集めました(10試合以上出ていない選手は除く)。顔の幅広さと打撃に関する数字(打率、ホームラン数、打点等)の間に相関性があるかどうか分析しました。

分析の結果、顔の幅広さは、ホームラン数、スラッギング率(1打席当たり平均何塁打を打つか)、そして、打点と相関性があったそうです。


実験2:2012年のデータで実験

この結果の妥当性を高める為に同じ実験を、2012年のデータでも実施しました(2011年と2012年共にプレーした選手の2012年データを使用)。

最初の実験と同じように2012年に10試合以上に出場した選手で、かつ、2011年と2012年にプレーした日本人選手、81人の2012年データを分析しました。分析の結果、ホームラン数だけが顔の幅広さと関係があると出ました。

従って、この実験から言える事は、日本人選手の間で、顔の幅が広い程、ホームラン数が多くなるという結果になりました。

なるほど。非常に面白い実験です。


2011年のセリーグ、ホームラン順位で日本人内、外野手トップ5を見ると
2位 畠山(ヤ) 23本
4位 村田(横) 20本
7位 新井(神)、栗原(広)、長野(巨) 17本
http://academicballpark.web.fc2.com/i/11central/b/hr.html


2012年のものをみると
6位 坂本(巨)、長野(巨) 14本
堂林(広)も14本。しかし2011年出場がないため対象外。
9位 畠山(ヤ) 13本
10位 村田(巨) 12本
12位 中村(De) 11本 
http://academicballpark.web.fc2.com/i/12central/b/hr.html

たしかにイメージすると、比較的、顔が幅広い選手ばかりな気がします。

野球とデータに関するオススメはこちら;
高校野球”データ分析”マニュアル〜数字が変える、試合戦術と練習メニュー〜
勝てる野球の統計学―セイバーメトリクス

その他、元プロ野球選手が書いた本でオススメのもの;
采配
コーチング―言葉と信念の魔術
心の野球―超効率的努力のススメ
フルタの方程式(DVD付)
野村ノート (小学館文庫)
野村再生工場 ――叱り方、褒め方、教え方 (角川oneテーマ21 A 86)

参照
●”Human face structure correlates with professional baseball performance: insights from professional Japanese baseball players”
http://baseball-data.com/
http://datadryad.org/handle/10255/dryad.47526
posted by ヤス at 00:29| Comment(0) | TrackBack(0) | スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする