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2017年04月02日

職場におけるメンタルヘルスの問題。米2割が過去1ヶ月に経験

メンタルヘルスの問題は多くの労働者に影響を与えているが、目に見えにくい症状のため見過ごされています。アメリカの調査(the U.S. National Comorbidity Survey)によると、15〜54歳のアメリカ人労働者のうち18%が、過去1ヶ月の間にメンタルヘルスの問題を経験したと報告しています。


しかし、そうしたメンタルヘルスの問題を持つという事が恥だと思う傾向が強いため、治療を受ける人は多くありません。特に近年のアメリカではそうした事が知られると職を失うかもしれないと思う労働者は多いようです。同時に、管理職はそうした状況に助けをしたいと思いつつも、具体的な方法はわからないようです。さらにメンタルヘルスの治療者にとっても、患者のケアをしながら、職場で症状をどう対処するかアドバイスをするのは、難しい事だそうです。

こうしたこともあって、メンタルヘルスの問題は認識されず、治療されずに進行しているようです。そしてこれは、個人の健康・キャリアと企業の生産性に大きなダメージとなります。しかし、正しい治療をすれば、労働者の症状は改善し、仕事でのパフォーマンスは向上します。それをするには職場でメンタルヘルスに取り組む姿勢を変えなければいけません。

職場でのメンタルヘルスを考える際に以下がキーポイントとなります。

・職場でのメンタルヘルス問題は、他の状況とは違うことがある。
・これらの症状は病欠につながることもあるが、最も大きなインパクトは生産性の低下である。
・研究では治療をすることが仕事のパフォーマンスを高めが、すぐに治るものでもないと報告している。


参照
http://www.health.harvard.edu/newsletter_article/mental-health-problems-in-the-workplace
posted by ヤス at 16:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 健康・メンタルヘルス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月12日

メンタルヘルスを職場の力に

近年のイギリスの調査でメンタルヘルスの問題を抱える従業員のケアをしっかりとすることが、職場において大きなプラスになると報告されています。主な発見には以下のようなものがあります。


イギリスでメンタルヘルスの問題を抱える人はイギリスのGDPに対して、2260億ポンド(約33兆円)の貢献(GDPの12.1%)ができるだろうと考えられている。この数字はメンタルヘルスがもたらすコストの9倍の数字。

仕事がメンタルヘルスにプラスの影響をしている。労働者に対して職場でのメンタルヘルスを問うアンケートをしたところ、86%の人が自分の仕事や職場に来ることがメンタルヘルスを良い状態に保つのに重要だと回答した。

メンタルヘルスの問題を過去に経験した有無に関わらず、悩み苦しみというのが職場に大きな影響をもたらす。悩み苦しんだ心の状態は生産性を下げると調査対象者は答えた。

メンタルヘルスの問題を打ち明けることはプラスの経験だが、同時に差別や悪い印象を伴うこともあり得る。アンケートに答えた人たちの中で、雇用者にメンタルヘルスの問題を打ち明けた人は、それはポジティブな経験で有り、打ち明けない人と比べて、周りにある利用できる心のサポートのことをよく知っていると分かった。しかし、打ち明けない人の理由は悪い印象があり、それを恐れるため。

多くの雇用者が職場でのメンタルヘルスを認識するシステムを欠いている。特にメンタルヘルスによって起きた欠勤をどう調整するかが課題。

今回の報告では、
経営の中心にメンタルヘルスを置くこと。
思いやりのあり、かつ、効率的なマネジメント関係をサポートする。
メンタルヘルスに対する差別を処理し、打ち明けられるような文化作り。
そして、メンタルヘルスの経験がもたらすスキルや多様性を大事にすること。

が大事なことだと推奨されています。


参照
https://www.mentalhealth.org.uk/publications/added-value-mental-health-workplace-asset
posted by ヤス at 23:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 健康・メンタルヘルス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月10日

アルコール使用障害、11の症状

アルコール使用障害(alcohol use disorder, AUD)はアメリカでは特に治療されていない症状です。世界的に見ても、AUDは最も広まっている症状の一つで、病気や死の大きな原因となっています。


アメリカではたった20%のAUD患者しか治療を受けていないといいます。2015年4月のアメリカの調査では、アルコールを飲みすぎる人は増加傾向にあると報告されています。2005〜2012年の間で過剰摂取は17%増加しました。

この背景には特に女性のアルコール摂取が目立つようです。過去と比べて女性の過剰飲酒は7倍も増えたそうです。

2015年6月に、国立保健研究機構のブリジット・グラント博士がアルコールの疫学について記事を書きました。研究によると生涯の内でAUDになるのは成人のうち29%であり(約7千万人)、1年間であれば14%の確率(3300万人)でAUDになるとされています。この実験は成人36000人に対しておこなわれたもので、更なる調査が必要だとされています。

DSM(精神疾患の診断・統計マニュアル)4から5に移る中で、アルコール乱用とアルコール依存を分けていたのを統合しました。また、法的な問題が除かれ、アルコールを強く求めることが追加されました。


AUD、11の症状

1. アルコールが意図したよりも多く、または、長時間に渡って摂取される。

2. アルコールに対する欲求が絶え間なくある、または、摂取量をコントロールしようとするが失敗に終わる。

3. 多くの時間がアルコールを摂取するため、または、その効果から影響するための活動に費やされる。

4. アルコールを摂取したいという強い欲求がある。

5. 仕事、学校、家庭での大きな役割や義務を遂行するのの妨げになるほどアルコールを頻繁に摂取する。

6. 社会的、対人関係的な問題がアルコールによって起きているにもかかわらず、アルコールを継続的に摂取する。

7. アルコールのために大事な社会的、職業的、娯楽的な活動が減らされる。

8. 肉体的に危険な状況にあってもアルコールを頻繁に摂取する。

9. アルコールによってもたらされたと考えられる、肉体的、精神的な問題があることを知っているにもかかわらず、摂取を続けている。

10.アルコール耐性がある。つまり、酔っ払ったり、求める状態になるために必要なアルコール量が増えた、または、同じ量を飲んでも効果が小さくなった。

11. 退薬がある。つまり、アルコールがないと不快に感じる。


これらのうち2つ以上当てはまるとAUDだと診断されます。
2〜3=軽度
4〜5=中度
6以上=強度


もし2つ以上、自分に当てはまると思ったら、医者に相談するのがよいでしょう。同調査で、グラント博士は、AUDに関する教育が重要だとのべています。


参照
https://www.psychologytoday.com/blog/the-athletes-way/201506/what-are-the-eleven-symptoms-alcohol-use-disorder
posted by ヤス at 04:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 健康・メンタルヘルス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月19日

マインドフルネスを看護師に

マインドフルネスの効果を受ける職の一つに看護師があります。彼らの職は、繊細な気づきと集中力を要します(例えば、患者の雰囲気の違いに気づくなど)。複雑なコミュニケーションや機材の利用など、一歩間違えば大事に至る環境において、こうした能力が必要なのは納得です。


マインドフルネスは患者や他の医療メンバーとのコミュニケーションを向上させると報告されています。これは、コミュニケーションがどのようになされているかに気づくことができるからだそうです。より高い集中力をもって話し、聞くことができると、特に深刻な状況において、より良いコミュニケーションが取れ、より良い治療を施せます。

更にマインドフルネスのトレーニングは看護師のストレス軽減、バーンアウトの確率の低減にも有効です。あるランダム化比較試験では、8週間のマインドフルネストレーニングを受けたグループは、制御グループ(その他のトレーニングを受ける)に比べ、バーンアウトに該当する症状がより少なく、リラックスやマインドフルネス度、注意度や家族関係が改善されたそうです。


参照
https://americannursetoday.com/mindful-nurse/
posted by ヤス at 06:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 健康・メンタルヘルス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月16日

cure ではなく heal するのがマインドフルネス

マインドフルネスが素晴らしいのは、科学によって生物学的な証拠も集められている点だと思います。それらの点を踏まえながら、マインドフルネスを見ていこうと思います。


脳は変化することができるのはよく知られています。これを脳の可塑性(neuroplasticity)と呼びます。例えば、損傷で脳の部分を失っても、他の脳神経細胞がその機能を補う。しかし最近の研究で染色体も変化することがわかりました。以前は遺伝子は固定されたものだと思われてきたが、そうでもない。このことを後成学(epigenetics)と言います。つまり、運動をしたり、食事に気をつけたり、ストレスへの対処法を学んだりすることで、遺伝子を変えることができます。


2009年にノーベル生理学・医学賞を受賞したカリフォルニア大学サンフランシスコ校のエリザベス・ブラックバーンは、ストレスが染色体の先にあるテロメラ(telomere)を悪化させることを見つけました。これは靴紐の先の部分だと思ってもらうと分かりやすい。何回も使うと弱くなってきます。これを回復してくれる酵素があるのですが、ストレスにさらされているとこの回復力が弱くなります。逆に、ストレスにうまく対処できると、この回復力を強めることができます。彼女の実験では、ストレスにうまく対処できない事は平均して、7年間、寿命が縮めると言っています。ストレスにうまく対処する方法を学ぶと、長生きできるという事です。


マインドフルネスを使うと肉体的な痛みにも上手に対応できます。マインドフルネスにおいて大事な事は、関係性です。痛みに対してどういった関係性を持つのか。私たちは五感で情報を処理しますが、それ以外にも最近では固有受容感覚(Proprioception)と言って、目を閉じていても自分の手足の位置や動きがわかる感覚が発見されたり、内受容感覚(interoception)といって、自分の体の内部を感じる感覚が発見されています。また仏教では「気付き」そのものが五感とは別の感覚だと言います。


近代の教育では思考や分析に焦点が当てられてきました。これに対して感覚に気づくのがマインドフルネスです。現在という瞬間に判断をせずに注意を向ける結果、浮き上がってくる気づきのことです。

そして、様々な感情に対して、自動反応するのではなく、関係性を持つのです。肉体的な痛みからストレスを持つ人がいます。ストレスは本来、思考の病気です。最も良いストレスとの付き合い方は良い関係性を持つことです。認知行動療法のように思考を変えるのではありません。なぜなら、変えるべき良い思考が常にわかっているとは限らないからです。どんな思考に変えたらいいかわからない場面もあります。

マインドフルネス・ベース認知療法があります。これは思考を入れ替えるのではなく、各々の瞬間に思考が湧き上がってくるのを認識し、空を雲が駆け抜けるように思考を観察します。ストレスとなる思考やうつ病の原因となる反芻がある時、それらを抑えたり、押しのけたりするのではなく、それらと関係性を持つようにします。


ではマインドフルネスを実践するとして、何が大事か。マインドフルネスの基本は仏教の瞑想です。仏教瞑想に仏教さをなくし、医学的な見解を加えたのがマインドフルネスです。瞑想もマインドフルネスもテクニックではありません。一つの存在の仕方です。

私たちは判断、評価をよくしてしまいます。それが無意識的に行われています。そうではなく、マインドフルネスではそれに気づこうとします。そうするとことでそうした判断や評価を信じなくて済みます。マインドフルネスをしたからといって、判断や評価を全くしなくなるわけではありません。それに気づくことで自由度が増えます。判断すること(judging)は白黒をつけたり、好き嫌いをつけることで、識別する(discerning)とは、形を認識したり、自分がしているプロパガンダに気づくことです。

マインドフルネスは自分が自分を牢獄に入れていることに気づかせてくれます。そうした気づきを得るためにはまずは呼吸に注意を向けることから始めます。マインドフルヘスの土台は体だと言います。そして、呼吸に注意を向けることで体に気づけるようになります。

リンダ・ストーンが現代人は常に部分的な注意を何かに向けていると言っています。つまり、完全な注意を払うことがない。だからマインドフルネスが貴重なんです。

治療には2つの単語がありますが、その違いは、’curing’とは、あるものを以前の状態にすること。これは不可能な場合がほとんどです。もう1つが’healing’。これは今の状態で心の平静を持てるようになることです。healingに役立つのがマインドフルネスです。






参照
posted by ヤス at 05:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 健康・メンタルヘルス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする