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2016年06月10日

アルコール使用障害、11の症状

アルコール使用障害(alcohol use disorder, AUD)はアメリカでは特に治療されていない症状です。世界的に見ても、AUDは最も広まっている症状の一つで、病気や死の大きな原因となっています。


アメリカではたった20%のAUD患者しか治療を受けていないといいます。2015年4月のアメリカの調査では、アルコールを飲みすぎる人は増加傾向にあると報告されています。2005〜2012年の間で過剰摂取は17%増加しました。

この背景には特に女性のアルコール摂取が目立つようです。過去と比べて女性の過剰飲酒は7倍も増えたそうです。

2015年6月に、国立保健研究機構のブリジット・グラント博士がアルコールの疫学について記事を書きました。研究によると生涯の内でAUDになるのは成人のうち29%であり(約7千万人)、1年間であれば14%の確率(3300万人)でAUDになるとされています。この実験は成人36000人に対しておこなわれたもので、更なる調査が必要だとされています。

DSM(精神疾患の診断・統計マニュアル)4から5に移る中で、アルコール乱用とアルコール依存を分けていたのを統合しました。また、法的な問題が除かれ、アルコールを強く求めることが追加されました。


AUD、11の症状

1. アルコールが意図したよりも多く、または、長時間に渡って摂取される。

2. アルコールに対する欲求が絶え間なくある、または、摂取量をコントロールしようとするが失敗に終わる。

3. 多くの時間がアルコールを摂取するため、または、その効果から影響するための活動に費やされる。

4. アルコールを摂取したいという強い欲求がある。

5. 仕事、学校、家庭での大きな役割や義務を遂行するのの妨げになるほどアルコールを頻繁に摂取する。

6. 社会的、対人関係的な問題がアルコールによって起きているにもかかわらず、アルコールを継続的に摂取する。

7. アルコールのために大事な社会的、職業的、娯楽的な活動が減らされる。

8. 肉体的に危険な状況にあってもアルコールを頻繁に摂取する。

9. アルコールによってもたらされたと考えられる、肉体的、精神的な問題があることを知っているにもかかわらず、摂取を続けている。

10.アルコール耐性がある。つまり、酔っ払ったり、求める状態になるために必要なアルコール量が増えた、または、同じ量を飲んでも効果が小さくなった。

11. 退薬がある。つまり、アルコールがないと不快に感じる。


これらのうち2つ以上当てはまるとAUDだと診断されます。
2〜3=軽度
4〜5=中度
6以上=強度


もし2つ以上、自分に当てはまると思ったら、医者に相談するのがよいでしょう。同調査で、グラント博士は、AUDに関する教育が重要だとのべています。


参照
https://www.psychologytoday.com/blog/the-athletes-way/201506/what-are-the-eleven-symptoms-alcohol-use-disorder
posted by ヤス at 04:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 健康・メンタルヘルス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月19日

マインドフルネスを看護師に

マインドフルネスの効果を受ける職の一つに看護師があります。彼らの職は、繊細な気づきと集中力を要します(例えば、患者の雰囲気の違いに気づくなど)。複雑なコミュニケーションや機材の利用など、一歩間違えば大事に至る環境において、こうした能力が必要なのは納得です。


マインドフルネスは患者や他の医療メンバーとのコミュニケーションを向上させると報告されています。これは、コミュニケーションがどのようになされているかに気づくことができるからだそうです。より高い集中力をもって話し、聞くことができると、特に深刻な状況において、より良いコミュニケーションが取れ、より良い治療を施せます。

更にマインドフルネスのトレーニングは看護師のストレス軽減、バーンアウトの確率の低減にも有効です。あるランダム化比較試験では、8週間のマインドフルネストレーニングを受けたグループは、制御グループ(その他のトレーニングを受ける)に比べ、バーンアウトに該当する症状がより少なく、リラックスやマインドフルネス度、注意度や家族関係が改善されたそうです。


参照
https://americannursetoday.com/mindful-nurse/
posted by ヤス at 06:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 健康・メンタルヘルス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月16日

cure ではなく heal するのがマインドフルネス

マインドフルネスが素晴らしいのは、科学によって生物学的な証拠も集められている点だと思います。それらの点を踏まえながら、マインドフルネスを見ていこうと思います。


脳は変化することができるのはよく知られています。これを脳の可塑性(neuroplasticity)と呼びます。例えば、損傷で脳の部分を失っても、他の脳神経細胞がその機能を補う。しかし最近の研究で染色体も変化することがわかりました。以前は遺伝子は固定されたものだと思われてきたが、そうでもない。このことを後成学(epigenetics)と言います。つまり、運動をしたり、食事に気をつけたり、ストレスへの対処法を学んだりすることで、遺伝子を変えることができます。


2009年にノーベル生理学・医学賞を受賞したカリフォルニア大学サンフランシスコ校のエリザベス・ブラックバーンは、ストレスが染色体の先にあるテロメラ(telomere)を悪化させることを見つけました。これは靴紐の先の部分だと思ってもらうと分かりやすい。何回も使うと弱くなってきます。これを回復してくれる酵素があるのですが、ストレスにさらされているとこの回復力が弱くなります。逆に、ストレスにうまく対処できると、この回復力を強めることができます。彼女の実験では、ストレスにうまく対処できない事は平均して、7年間、寿命が縮めると言っています。ストレスにうまく対処する方法を学ぶと、長生きできるという事です。


マインドフルネスを使うと肉体的な痛みにも上手に対応できます。マインドフルネスにおいて大事な事は、関係性です。痛みに対してどういった関係性を持つのか。私たちは五感で情報を処理しますが、それ以外にも最近では固有受容感覚(Proprioception)と言って、目を閉じていても自分の手足の位置や動きがわかる感覚が発見されたり、内受容感覚(interoception)といって、自分の体の内部を感じる感覚が発見されています。また仏教では「気付き」そのものが五感とは別の感覚だと言います。


近代の教育では思考や分析に焦点が当てられてきました。これに対して感覚に気づくのがマインドフルネスです。現在という瞬間に判断をせずに注意を向ける結果、浮き上がってくる気づきのことです。

そして、様々な感情に対して、自動反応するのではなく、関係性を持つのです。肉体的な痛みからストレスを持つ人がいます。ストレスは本来、思考の病気です。最も良いストレスとの付き合い方は良い関係性を持つことです。認知行動療法のように思考を変えるのではありません。なぜなら、変えるべき良い思考が常にわかっているとは限らないからです。どんな思考に変えたらいいかわからない場面もあります。

マインドフルネス・ベース認知療法があります。これは思考を入れ替えるのではなく、各々の瞬間に思考が湧き上がってくるのを認識し、空を雲が駆け抜けるように思考を観察します。ストレスとなる思考やうつ病の原因となる反芻がある時、それらを抑えたり、押しのけたりするのではなく、それらと関係性を持つようにします。


ではマインドフルネスを実践するとして、何が大事か。マインドフルネスの基本は仏教の瞑想です。仏教瞑想に仏教さをなくし、医学的な見解を加えたのがマインドフルネスです。瞑想もマインドフルネスもテクニックではありません。一つの存在の仕方です。

私たちは判断、評価をよくしてしまいます。それが無意識的に行われています。そうではなく、マインドフルネスではそれに気づこうとします。そうするとことでそうした判断や評価を信じなくて済みます。マインドフルネスをしたからといって、判断や評価を全くしなくなるわけではありません。それに気づくことで自由度が増えます。判断すること(judging)は白黒をつけたり、好き嫌いをつけることで、識別する(discerning)とは、形を認識したり、自分がしているプロパガンダに気づくことです。

マインドフルネスは自分が自分を牢獄に入れていることに気づかせてくれます。そうした気づきを得るためにはまずは呼吸に注意を向けることから始めます。マインドフルヘスの土台は体だと言います。そして、呼吸に注意を向けることで体に気づけるようになります。

リンダ・ストーンが現代人は常に部分的な注意を何かに向けていると言っています。つまり、完全な注意を払うことがない。だからマインドフルネスが貴重なんです。

治療には2つの単語がありますが、その違いは、’curing’とは、あるものを以前の状態にすること。これは不可能な場合がほとんどです。もう1つが’healing’。これは今の状態で心の平静を持てるようになることです。healingに役立つのがマインドフルネスです。






参照
posted by ヤス at 05:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 健康・メンタルヘルス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月15日

子供にマインドフルネスをしてもらう3つの方法

親子でマインドフルネスの練習をするのは非常に難しいです。マインドフルネスの専門家、アルフレッド・ジェームズは親子できるマインドフルネスを提唱しています。


風に向かって雄叫びをあげる

風の強い日やビーチが良いでしょう。ジェームズ曰く、自然とのつながりを感じること、また、叫ぶことが良い気持ちにさせてくれるとのこと。

アリを見る

子供が好きなことの一つに虫眼鏡で太陽光線を集めて、火を作ることがあります。虫眼鏡はこのほかに、小さなものを見ることができる。それが楽しい子供もたくさんいます。そこで、アリを見るのが良いと言います。彼らが大きなものをどうやって運んでいるのか。他のアリとどのような連携を取っているのか。こうしたアリの行動を見るのも非常に良いでしょう。

植物の成長を見る

屋外でも屋内でも植物の成長を見届ける。写真を撮って、成長を記録していくのも良いかもしれません。


参照
http://www.mindful.org/3-mindfulness-exercises-you-can-try-with-your-kids/
posted by ヤス at 19:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 健康・メンタルヘルス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月14日

医療従事者のバーンアウトにマインドフルネス

近年の研究によると3分の2の医者が、精神的、肉体的な疲労によるバーンアウトを経験すると言います。バーンアウトした医療従事者は、特に薬物乱用、虚偽、自殺といった危険性にさらされます。そして他人への共感を失い、職を去ることもよくあります。


この分野への研究はあまり進められてきませんでしたが、新たな調査でマインドフルネス、つまり、その瞬間に意識を向けることがこの解決策になることがわかりました。小規模な実験ですが、マインドフルネスの研修を受けることで医者はより集中力を高め、共感力が増え、気持ちの疲労が減ると報告されています。

ではその効果は患者にどう現れるのか?そして、忙しい医者がどうやって数ヶ月続くマインドフルネス研修を取ることができたのか?


1つの研究では最初に、45人の医者、看護師、アシスタント(医療従事者)に対して、マインドフルネスに関する質問をしました(質問例「私は移動するのに早歩きをして、周りにあまり注意を向けない」など)。それと同時に合計400人の患者とのやり取りの記録、患者に彼らとのコミュニケーションがどうかというインタビューも実施しました。

患者とのやり取りを見てみると、患者はよりオープンに話せて、満足度も高く、医療従事者のマインドフルネス度も高かったそうです。また医療従事者のマインドフルネス度が高いほど、患者との会話も陽気で、会話への集中力も高く、患者との関係性を強めようという度合い、患者の気持ちを察そうという度合いも高かったそうです。

逆にマインドフルネス度が低い医療事業者は、共感する機会を見逃し、患者の話を聞いていない傾向が高いとでました。

最も大事なのは、マインドフルな医者は高い効率性を維持したということ。患者との関係性も強めながら、医学的にも高い成果をあげました。

多くの医者がマインドフルになれないのは、彼らが患者に興味がないからだというわけではなく、マインドフルネスの研修を受ける時間がないからです。マインドフルの研修は週に1日、8週間を要します。

第二の実験では、短いマインドフルネス研修(土日のセッション1回と、2回の夜に行われるフォローアップセッション)に参加した30人について調べました。このような短縮版の研修であっても、バーンアウト、不安、うつ、ストレスのレベルが顕著に下がりました。さらにこの1年後に同じことを調べると、追加的なマインドフルネス研修を受けていないにもかかわらず、その効果は維持されていました。

メイン研究者のルーク・フォトニー博士は医療事業者用に短縮されたこのマインドフルネス研修で高い効果をあげました。中には「2足1呼吸」といったスキルを紹介しました。これは手術室に入る前にドアの前に立って、呼吸と両足が地面についている感覚に集中をして、現在に集中力を持ってくるものです。また独自のウェブサイトを作成し、短いビデオやオーディオでスキルを紹介しています。

もちろんもっと大きなサンプル数で実験することが必要ですが、マインドフルネスの医療事業者に対する効果が、事業者自身、またその患者に取っても、期待出来る研究です。




参照
http://well.blogs.nytimes.com/2013/09/26/easing-doctor-burnout-with-mindfulness/?_r=3
posted by ヤス at 18:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 健康・メンタルヘルス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする